「キャロリング」

tetu-eng2018-04-15

キャロリング
有川 浩
平成29年12月10日第1刷
幻冬舎文庫

「おもしろきこともなき世を おもしろく棲みなすものは こころなりけり」

って、言うけれども、このところ、ほんとうに「おもしろく」ないね。まず、株価が動かない。多少の投資をしながら経済の動きに関心を示している「ぼく」ですが、いま、身動きできない状況ですね。これから、決算発表が続きますが、日本企業の業績は良好であることは、さまざまな経済指標や経済動向から確かなようです。

それなのに、なぜ、株価が動かない。その一つの要因は、政治が不安定であるということが挙げられます。「アベノミックス」以後、日商平均株価は8000円台から、24000円近くまで上がり、いま、21000台ですね。これだけでも、含み資産は3倍に上昇したことになります。資産価値だけ言えば、「バブル」といってもおかしくはありません。

いろんな人たちが、「アベノミックス」を論評しますが、じゃ、何をどうすれば、どうなるのかという建設的な意見は、ほとんど見受けられません。ぼくが、同意できるのは、財政赤字が足を引っ張っているという論調です。たしかに、家計が大赤字では、支出はできませんよね。しかも、国家財政にいたっては、義務的経費すらプライマリーバランスが維持できていない惨状です。

ここは、思い切って大増税を実施するか、医療費・介護費の負担増を実施するか、その両方が必要でしょう。その前に、例えば、薬価基準の引き下げ、医療報酬の引き下げを実施する必要はあります。製薬メーカーは儲けすぎでしょう。シスメックスなんて、この数年で、どれだけ大きくなったか?

話はそれますが、健康診断、人間ドッグなどの不要な検診の廃止も必要です。この検診で、どれだけ、治療の必要のない人を病人に仕立て上げているか?これだけ医療が発展すれば、自覚症状が出てからでも治療は十分間に合いますよ。まあ、早いうちに処置するというのはいいことですが、結局、先進治療で高額な医療を受けることになっています。

ちょっと待て、こんなことを書いていたら、際限ないのでもう止めます。結論から言えば、株価がもう少し動いて、面白くなればいいな〜という個人的な思いだけでした。まあ、ぼくの保有している銘柄は優待銘柄が多いので、これから、いろいろな贈り物が贈られてくるので、それはそれとして、お楽しみです。

ということで、有川浩さんの「キャロリング」。有川さんは、ぼくの好きな作家の一人です。文庫本の新刊が店頭に並べば、必ず、購入していますね。この「キャロリング」も期待に外れず、一気に読みきってしまいました。彼女の小説は、ラブコメディが多いのですが、この小説は、家族愛がテーマですかね。

ストーリーは離婚の危機にある夫婦、ある日、一人息子が誘拐されて、その救出劇がはじまるというありふれたものです。それでも、ストーリーの展開のテンポが有川流で絶妙なのです。

「不幸の比べっこをしても仕方ないでしょ」この小説を読んだあと、残った金言です。

最近、読書雑感が短くなっちゃいましたね。そろそろ、このブログは模様替えかな。どうするかな?