絵の道具

絵の道具

■絵の道具
私が、ときどきブログにアップする水彩画の道具を紹介します。
水彩画といっても、プロフィールに書いているように、ポストカードにカッコよくいえば素描画のように透明水彩絵具を使って、いわば「絵手紙」を描いています。
きっかっけは、平成10年、11年と尾道に単身赴任した時からです。尾道という街は、情緒豊かな街で、誰もが詩を書きたくなったり、誰もが絵を描きたくなったりする街です。そこで、初めて官製はがきに造船所のクレーンの絵を描いて、実家の今は亡き父親に送りました。これが、結構、親ばかで好評だったのが始まりです。
ちなみに、父親とは、大学に入学して上京した時に、毎週、手紙を書くことが条件になっていました。大学時代は、律儀に毎週、父親に封書の手紙を書きました。父親からも、必ず、封書の返信がありました。時には、日々の暮らしについて、時には、私の専攻する法律について、就職するまで、6年間、お互いに、よく書いたものです。残念ながら、結婚するときに段ボール箱1箱にぎっしりと入っていたその手紙は捨てしまいました。今、思えば、何故、捨ててしまったのか?残していれば1冊の書簡集が編集できたのではないかとも思えます。父親の文体は、もともと、小説を書いていた人ですから、何となく古風な文体でした。私も、いつの日か、そんな文体を真似るようになりました。お陰で、今でも、文書を書くことをそれ程苦にすることはありません。そして、今は、故郷に1人暮らしている母親に絵手紙を毎週書くのが週末の日課となっています。
話は、それてしまいましたが絵の道具を紹介しましょう。
まず、ポストカードは、クレスター水彩紙(中性紙)を使用しています。ナチュラルホワイトの中目です。給水性がいいので、早描きにはもってこいです。絵具は、ウィンザーニュートンの12色固形絵の具です。ホルベインのチューブ絵具を使うときもありますが、無駄が多くなるので固形の方が経済的です。そして、線書きには、サクラのピグマペンの0.2ミリか0.5ミリを使い、色塗りは、ホルベインの水筆を使用します。描き方は、とにかく実物を見ながら(若しくはデジタルカメラに撮影して)ピグマペンで線書きをします。多少、曲がろうが、ずれようがおかまいなし、失敗はありません。構図も、多少、ズレようが、偏ろうがおかまいなし、これも失敗はありません。失敗がないというのは、失敗してもおかまいなしということです。線書が終わり、ほぼ構図も、何とかまとまっていることを確認すると(まとまらなければフィクションが入る)、色塗りです。色塗りは、水筆で固形絵の具を溶かしながら、適当に、色の三原則に従い混色もして、すばやく下塗りをします。下塗りが乾いたころを見計らって、上塗りや、細部の塗りを手がけて完成。完成まで、約30分。まあ、絵とは名ばかりの適当なものです。
そういう絵なので、あしからず!