エレガントな象

エレガントな象

■エレガントな象
失礼ながら、阿川弘之さんは、もうお亡くなりになったと思っていましたが、先日、図書館で新刊本に、「エレガントな象」阿川弘之著を見つけて、発行日をみると2007年4月ということで、まだ、お元気に著作活動を続けておられることを知りました。
阿川さんは、阿川佐和子さんのお父上です。阿川佐和子は、フリーのキャスターで「テレビタックル」などの司会や壇ふみと植物油のCMなどに出演されているといえば、ああ、あの方かと思いだされるでしょう。彼女も、エッセイストとして多くの著作がありますが、まだ、お読みしたことはありません。そうそう、東海道新幹線「のぞみ」の命名者ということも付け加えておきます。
さて、お父上のことですが、略歴によると大正9年のお生まれなので御年87歳になられます。過去にお読みした作品は、3部作と言われる「山本五十六」「米内光政」「井上成美」の太平洋戦争時の海軍の指導者であった3人の大将のノンフィクション小説を覚えています。従って、戦記物と言ってしまうと失礼かもしれませんが、太平洋戦争を題材にした作品が多いと記憶しています。私は、あまり、戦記物は読みませんが、読んだものと言えば、大岡昇平「俘虜記」、吉村昭戦艦武蔵」そして、これは別格で高校時代に初版を読んでから何度となく読み返している司馬遼太郎坂の上の雲」などでしょうか。
「エレガントな象」に話を戻しますが、おしゃれなタイトルなので、ついつい手が伸びてしまいましたが、タイトルの所以は、最近、百貨店の看板の「エレガンス・リッチカジュアルなスタイルを提供するファデットが2FにOPEN」を見て、憤慨することから始まります。36文字中8文字しか日本語がない。まさに、外来語の氾濫で、私も、戸惑うことがあります。なにせ、政府刊行物である白書なども外来語が氾濫しています。昨日「労働白書」が刊行されましたが、要旨を読んだだけで、さて、何のことやら!これでは、国民に日本の労働の現状が伝わるのかと疑問を持たざるを得ません。私も、ビジネスのレポートをライテイングするときフレクウェントに外来語をユーズしようとするときがあります。その方が、ハイカラでハイセンスなレポートになり、プレゼンのインパクトがハードになる。なんて、ことになります。
内容は、お読みになってということで、「エレガントな象」の意味だけお教えすると「壇ふみ」のことです。おふみ先生が甥っ子に英語を教授していた時、「エレガント」の和訳を質問した時、彼女、ヒントに「私のような女性のこと」と言いたそうです。そこで、甥っ子の答えは「象だ!」ということで、推薦本です。