飛蚊症

トマト

朝食を摂っているとき、ふと、気がつきました。何だか、ふわふわと糸くずが浮いています。ぼんやりとですが。手で取ろうとしても取れません。何だか変だな!どうも、私の左目がおかしいようです。早速、ネットで調べてみると、ありました。「飛蚊症」です。

「明るいところや白い壁、青空などを見つめたときに、目の前に糸屑などの浮遊物が飛んで見えることがあります。まばたきをしても目をこすっても消えません。暗いところでは気になりません。このような症状を医学的に飛蚊症(ひぶんしょう)とよんでいます。その正体は目の中にあったのです。眼球のなかの中の大部分は、硝子体とよばれるゼリー状の透明な物質がつまっています。外から目に入った光は、この硝子体を通過して網膜まで達します。ところが硝子体になんらかの原因で濁りが生じると、明るいところを見たときにその濁りの影が網膜に映り、眼球の動きとともにゆれ動き、あたかも虫や糸屑などの浮遊物が飛んでいるようにみえ、飛蚊症として自覚されます。」

確かに、薄暗い場所や薄暮の時間になると気になりませんが、仕事中は、何だか、糸くずがふわふわして見えます。視線を動かすと、「ふわふわ」も一緒に動きます。眼を動かないときや或る事に集中していると、「ふわふわ」を忘れてしまいます。夕方、帰宅ごろになると、何となく慣れてしまうのか、あまり気にならなくなります。
心持がよくないので、眼科医に行くこととしました。
取りあえず、様々の検査を受けましたが、「白内障緑内障、網膜の異常などはありません。飛蚊症ですね。」との先生の診断。
「先生、治るのでしょうか?」と患者としては、当然の質問を投げかけました。
「そうですね。これ以上、糸くずが増えたり、色が濃くなったら、また、来てください。」との返事でしたが、治癒するかどうかの返事がありません。
再度、「治りますかね?」と問いかけると、「硝子体の浮遊物は、疲れた時などに、視界に入る位置に出てくることがあります。日がたてば、視界から隠れることもあります。その浮遊物がなくなることはありません。」
『うむ、結局、治らないということなのだろうか?』と内心は思いながら、「年の所為ですかね?」と問いかけると、「そういうこともあります。糸くずを見ようとしないで、気にしないことが一番です。」とアドバイスをいただきました。
結論とすれば、重篤な病気でもないようですし、目薬の処方もなかったので、いい方に考えれば、自然に治癒するということで、悪く考えれば、治す薬もないということです。
今も、「ふわふわ」は、元気に私の視界で、ふわふわしています。この「ふわふわ」は気にすれば、当然、鬱とおしく感じますが、先生のアドバイス通り、「気にしないことが一番」ということでしょう。でも、やはり、年を重ねるうちに体には、様々な故障が発生し、その都度、オイル交換をしたり、部品交換をしたり、メンテナンスが必要な年齢になったということでしょう。機械ならば、何とかなるのでしょうが、生身の人間には、機械に例えるようなメンテナンスって、難しいことです。
「ふわふわ」は、そのうち、どこかに消えてなくなることを希望するのみです。