梅田界隈のささやかな彷徨

大阪城

昨日、商用のため大阪に出張しました。その時のお話です。
午前中は、梅田アストリアビルに入居されているSコーヒーチェーンさんとの個別の商談、午後は、ホテルモントレ大阪で開催される観光事業者さんとの商談会の予定でした。
さて、何時ものとおり、神戸の自宅から細君と相棒に見送られて神戸市営地下鉄で三宮まで出ていきます。ここまでは、毎日の私の出勤の風景です。この日は、ここから阪神電車で梅田まで、電車を乗り換えなければなりません。ちょうど、9時頃の三宮発梅田行の特別急行に乗り継ぐことができました。午前中の約束は、10時ですから十分な余裕があります。
9時半ごろ阪神梅田駅に到着。往訪する場所は、ヒルトンホテル方面なので西口(大阪地下鉄四つ橋線方面)の改札方向に足を向けます。ここまでは、完璧でした。
『ちょっと、早く着きすぎたな』と余裕を持っていました。
『地下から、早く地上に出た方が解りやすいな』と、思いながらヒルトンホテルから地上に出て行きました。
『目指す、梅田アストリアビルは、どの辺りだったかな?』Yahooの地図検索でプリントアウトした周辺地図を眺めます。その時、状況は一変しました。自分の現在地が、どこだか分らないということに気がついたのです。私は、決して方向音痴ではありません。むしろ、方向感覚には、自信を持っています。そのため、プリントアウトした地図を、あまりよく見ないで、アバウトな感覚の導くままに、歩き出しました。これが失敗です。今から、思うと四ツ橋筋をスタスタと堂島方面に向けて歩き出したのです。桜橋の交差点を通り過ぎて、堂島アバンザ付近まできて、立ち止まりました。
『変だな?確か住所は、梅田だよな』往訪する担当者の名刺を見て、住所を確認しました。
『間違いないよな。ここは、曽根崎新地だぞ。戻らなくちゃだめだ』もう一度、地図を眺めて、方向変更です。この方向が、またしても、おかしかったのです。スタスタ歩きだして、ふと住所を確認すると堂島の住所表示を発見。この時点で、自分が迷っていることを認識しました。こういった時には、人に聞くのが一番。
「この場所は、どちらに行けばいいのでしょうか?」地図を示しながら、ちょうど、店前を掃除していたコンビニの店員さんに道を尋ねます。
「ちょっと見せてください。ああ、桜橋交差点方向に戻って、桜橋ボウルの先を左に大阪駅方面に曲がった所ですね。この信号を渡って、まっすぐ右方向に進んでください。」まことに、ご親切に、しかも、的確に示していただきました。ちなみにローソンの店員さんでした。十分に謝意を示して、時計を見ると9時55分。
『ちょっと、やばいな』すると、携帯電話の着信音。
「今、どこに居るのですか?」梅田アストリアビルのエレベーターホールで待ち合わせているSくんからの電話です。
「うん、それが解ればいいんだけど!迷っちゃたみたい!今から桜橋交差点方面に行くので、もう少しして、電話します。」
桜橋ボウルにたどり着いたので、Sくんに電話をします。
「もしもし、今、桜橋ボウルのところに居ます。」
「そこの先の交差点を曲がってください。」
「了解!」
交差点を曲がると、すぐ先にSくんを発見。周りを見渡すと、私が地下から地上に出てきたヒルトンホテルから道路を挟んだ向かい側です。いったい、私は、何をしていたのでしょうか?10時10分。
30分も、私は、梅田界隈を彷徨していたわけです。少し、残暑が緩んでいるとはいえ、何時もは、クールビズですが、スーツにネクタイ着用。すでに、額から首筋にかけて、汗が流れ始めていました。
教訓。知らない土地を訪れるときは、事前に地図でしっかりと位置の確認をすること。