折角の送別会が・・・

山藤

またしても、私に異動の内示がありました。うすうす予感はありましたが、会社が退け時近くになって、副社長から「ちょっと、来てくれる。」という社内電話。『うむ、やっぱりかな?』と、いやな気分で副社長室に伺候すると、案の定。副社長から「異動の内示です」「えっ、私、この5年間、毎年、7月に異動していますよ」と、無抵抗主義を返上して、まったく無意味な抵抗を試みますが、すでに、決まっている人事です。覆るはずはありません。「そうかな」と知っていながら知らぬふり。『くっそ、とぼけているな』と内心判っていても、結末は、「承知しました。」とサラリーマンの悲哀を感じる答えです。
という顛末で、私の所属する部の送別会。もちろん、私だけではなく、転居を伴う異動の方もいますが、私も主役の一人。ところが、残念ながら、昨日からのどに違和感があり、一夜明けると唾液を呑み込むにも痛みを感じるようになりました。そう、今日は、送別会の日です。『あれれ、一晩寝ると治ると思ったのに・・・』おまけに、ワールドカップの日本戦をテレビ観戦してから、やや、眠りが思うに任せず、寝不足気味。『この体調で、お酒を飲んで、から騒ぎをしてしまうと、やばいかな』
五十も半ばを超えて、やけに自分の体調が気になるようになるのは、私だけでしょうか。ここは、残念ですが、久しぶりに、ほんとうに2年ぶりぐらいに年次有給休暇を取得して、医者に行って、養生することとしました。当然、折角の送別会を欠席することとなったのは、企画してくれた方にも申し訳なく断腸の思いですが、御身大切を優先させました。考えられない決断ですが、それ程、私の身体から力が抜けたようになってしまったのです。
さて、そこで、いつも花粉症の薬を処方してくれる耳鼻咽喉科に診療開始時間に併せて出向きました。9時半からの診療開始ですが、約1時間待ち。近くの市民ホールのソファーで時間待ちをして、10時半ごろ、ようやく、診療を受けることができました。「診察室へどうぞ」との看護婦さんの呼び出し。「はい」と、診察台に座って、「どうしましたか」「昨日から、のどに違和感があって、・・・昨夜から痛いのですが」「はい、のどを見せてください。舌を出さないで」「喉頭炎ですね。」「原因は何ですか?」「医者は、原因は判りません。」「症状として、炎症があるということですか?」「そうです。」「消炎剤を3日分お出しします。抗生物質は必要ないでしょう。お大事に」チャンチャン。
診察時間は、わずか3分程度、薬局で薬を貰って、梅雨入りして雨のそぼ降る中を、トボトボと薬袋を抱えて帰宅しました。途中、どう考えてもお医者さんとのやり取りに腑に落ちない点があります。お医者さんが正直と言えばそれまでですが、患者が、病気の原因を質問して、「医者は、原因は判りません。」の回答は如何なものでしょうか?その時は、そんなものかと納得しましたが、帰る道すがら考えてみると、ちょっと、素っ気ないんじゃないのと、やや、憤慨。花粉症では、長いことお世話になっており、決して、他意のあるお医者さんでないことは判っていますが、・・・。
そんなこんなで、自己診断をすると、熱もないので風邪ではなさそうなので、やや疲れ気味だったことと、人事異動などでストレスがあったこと、やや睡眠不足であったこと、などなどによる複合的な要因に基づく、「お年の所為」ということなのでしょう。