「鼠径ヘルニア」(序章)

tetu-eng2011-03-21

3月3日(木)「雛祭り」の頃。お風呂上りに、下腹部を上から見ると、何だか、右腹部に「ふくらみ」を感じました。「違和感」もある。数年前から、右の下腹部に少し「ふくらみ」があることは認識していましたが、人間、すべて左右対称ではないと、気にもしていませんでした。細君に、恥ずかしげもなく、まあ、そこは、夫婦なので、「何だか、変じゃない?」と尋ねた。「うん、ちょっと、膨らんでるね。何だろう。」それが、「鼠径ヘルニア」の序章です。今は、インターネット社会。早速、夫婦で、「下腹部」「ふくらみ」などのキーワードで検索。その結果、「鼠径ヘルニア」が浮かび上がってきました。「まあ、来週、会社の嘱託医のH先生に診てもらおう。」
3月9日(水)。会社の嘱託医のH先生には、5年前、私が体調を崩した時から、いろいろとお世話になっています。5年間、男の更年期障害のような症状に悩まされてきましたが、最近、漸く、普通を感じられるようになってきました。昨年、8月、大腸検査を受けた時も、お世話になりました。そして、また、また、「先生、下腹部に違和感があるのですが。ちょっと、膨らんでいるようです。」「うん、ちょっと、診てみましょう。」立っての触診、横になっての触診。「うん、鼠径ヘルニアですね。」『やっぱり、そうか。』と思いながらも、「鼠径ヘルニアって、何ですか?」「赤ちゃんの時、睾丸はお腹の中にあります。睾丸が、下にさがるときの通り道が、『ソケイ』ですが、その部分の筋肉が弱くなって、お腹の中の臓器が腹膜と一緒に筋肉の間から突き出てくる、いわゆる脱腸ですね。」「えっ、それで、どうなるのでしょう。」「いますぐ、手術の必要はありませんので、経過観察ですね。」
それから、1週間、「小心者」で、「蚤の心臓」の私は、インターネットで、「鼠径ヘルニア」の勉強に一生懸命。右下腹部の不快感、違和感は、日ごとに増すばかり。細君には、「こんなに、心持が悪いのでは、さっ、さっと、手術をしようか。」「手術したら、暫くは、痛いし、今以上に不快感、違和感があると思うよ。」と、細君は、お医者さんが「手術の必要はない」と診断しているのだから、気にしないことを強調。『まったく、他人事と思って』そんな忠告は、薬効にならず、私の全神経は、下腹部に集中。お陰で、胃まで、キリキリ、シクシクと痛みだす始末。何とも、我ながら、情けない。
そんな、こんなで、3月16日(水)。H先生に、1週間の窮状を訴えます。「うん、まだ、鼠径のところが膨らんでいるだけで、『ソケイ管?』が、開いていないので、手術する段階ではありません。外科に行っても、同じ結果です。」とのこと。「でも、下腹部の不快感は、何とかなりませんか?」と、さらに訴えますが、「もう少し、膨らんで、必要となれば、外科を紹介します。」「それまで、テニスでも、ジョギングでも、普通に生活してください。」とのこと。そこまで、言われると、いくら「蚤の心臓」でも、何となく、吹っ切れてしまいます。
帰宅後、細君に顛末を報告すると、「先生の言うとおりにすればいいのよ。」とたしなめられて、尚更、「そんなもんか。」と気持の切り替えに躍起になります。寝ているときは、膨らみが凹んでしまって、何ともありませんが、起きているときに、時々、忍び寄ってくる「不快感」は、どうにかならないのか?吹っ切れたつもりでしたが、そこは、なかなか、思うようにはなりません。自然治癒する病気ではないそうなので、そのうち処置が必要になると思いますが、何時その時がやってくるのでしょう。その時が、「鼠径ヘルニア」第2章です。