「共喰い」

tetu-eng2012-02-25

「共喰い」
田中 慎弥
第146回芥川賞受賞作

ご存知のとおり、芥川賞受賞作は、「文藝春秋」に掲載され、直木賞受賞作は、「オール読物」に掲載されます。毎月、月刊誌として「文藝春秋」を購読しているので、この季節は、芥川賞受賞作の掲載を楽しみにしています。890円で、読むことができるのは、お得だと思いませんか。
「共喰い」の田中慎弥さんは、下関のご出身であることは、もう、このブログでも紹介しました。この作品、ひと言でいえば、「グロテスク」な小説です。私は、清新な小説を好みますので、読んでいる途中で、もう、止めようかとも思いましたが、そう、思っているうちに、いつの間にか読了してしまいました。これを純小説と呼ぶのかと言うと、「うむ」、よく解りませんが、まあ、いつの間にか読了したということは、小説の中に引き込まれたのでしょう。それも、「いつの間にか」。結果として、作者の術中にハマったのでしょうか?ちょっと、お断りしますが、この小説の情景は、わが故郷の下関の情景ではありません。作者の想像の世界であることを読者は、承知しておいてください。当たり前ですが。

この週末の土曜日は、まず、歯医者さんに行って歯科検診、そのあと、マンションンの修繕委員会に出席。自宅のマンションが、そろそろ大規模修繕の時期ということで、過去の管理組合の理事長経験者が修繕委員として勧誘され、仕様もなくお引き受けすることになりました。委員会では、当然、喧々諤々。午後は、馴染みの散髪屋さんでチョキチョキ。その足で、図書館へ行って、読み終わった本を返却し、本棚から物色して2冊ほど借り出し、スーパーで細君に頼まれた買い物を済ませ、帰宅すると、もう、夕方でした。

「雨水」を過ぎて、いよいよ、季節は春への移り変わりの時期ですが、まだまだ、公園は冬木立ちのまま。それでも、雑木林からは、「初音」が聞こえてくるようです。