ぶらり「大阪中之島」

tetu-eng2012-09-30

「知らない町を〜♪♪ 歩いて見たい〜♪♪ どこか遠くに 行きたいな〜♪♪」
中之島」は、大阪市北区の淀川の支流である堂島川土佐堀川に挟まれた東西約3キロの中洲です。この中洲には、片側に約200mから300mおきに23もの橋が架けられています。ご存知のとおり、天下の台所と言われた江戸時代から水運を利用した商都大阪の中心であり、現在も、中之島界隈は、大阪の官公庁、ビジネスなどの中心となっています。今回、「ぶらり〜」は、渡辺橋から鉾流(ほこながし)橋までの僅かな区間、距離にしておおよそ600m程度の「中之島ぶらり〜」です。
神戸三宮から阪神電車で梅田まで約40分。最近、研修会で月に2〜3回、大阪へ出向きます。行き先地は、「堂島」。「堂島」は、梅田から「デイアモール大阪(ダイアモンド地下街)」と「堂島地下センター(堂島地下街)」の地下街を経由して歩いて行ける大ビジネス街です。堂島地下センターの突き当たりの出口から地上に出ると、そこは、四つ橋筋。地下鉄「四つ橋線」が地下を走っており、「渡辺橋北詰」にあたります。行き先は、堂島ホテル、または、アクア堂島西館。アクア堂島西館15階の窓からは、中之島にある朝日新聞のフェスイテバルタワーが中之島を睥睨する姿が目につきます。研修の合間も、このフェスイテバルタワーを眺めながら、朝日新聞も凄いビルを建てますねっと、マスコミが、大阪を支配しているかのような錯覚を受けます。
研修が終わって、少し、涼しくなってきたので、ぶらり〜と中之島方面に歩き始めます。渡辺橋北詰から渡辺橋を渡れば、そこは「中之島」。ここから「堂島川」を見ると、右も左も阪神高速環状線の高架橋が交差し合っています。やや、景観を損ないますが、これも、近代都市の姿なのでしょう。中之島ガーデンブリッジは歩行者専用。その向かいが、日本銀行大阪支店。煉瓦造りの古い建造物。御堂筋を挟んで、橋下市長が鎮座まします大阪市役所の庁舎が威風堂々。大江橋南詰の交差点は、多くのサラリーマンが行きかっています。水晶橋を過ぎると、東京駅に似たバロック風の大阪市中央公会堂。それもそのはず、設計者は近代日本建築の父と言われる辰野金吾です。ちなみに、辰野金吾は、フランス文学者の辰野隆(ゆたか)の父。辰野隆の「忘れ得ぬ人々」は、僕の好きな名エッセーとは、蛇足。
さて、次に控えしは、「鉾流(ほこながし)橋」。天神祭の鉾流し神事は、この橋のたもとの天満警察署の前で催されます。この橋を渡って、梅田に戻ろうと中之島に別れを告げました。大阪地方・高等裁判所を横目に、スタスタと歩みを進めたのは良かったのですが、途中から、自分の位置が不明の状態。周りは、結構な歓楽街。「えっ、ここって、キタかな?」すると、ぽっこりと行き当たったのが「お初天神」。近松門左衛門の「曽根崎心中」の舞台とは、ここか?「お初徳兵衛」のブロンズ像が、何故か、空々しい。
そんなこんなで、足が痛くなった頃合いに、阪急百貨店を発見。「おお、あそこまで行けば、阪神梅田に辿り着く。」と、薄暮の大阪の街で漸く光明を発見。俄然、勇躍して、大阪駅ビルの地下街から、何とか、神戸への帰路へ。「ぶらり〜、ちょっこと中之島」でした。