「砕け散るところを見せてあげる」

tetu-eng2016-10-02

「砕け散るところを見せてあげる」 
竹宮 ゆゆこ
新潮文庫
平成28年6月1日発行

『1969年(昭和44年)から1997年(平成6年)まで』
『全48作品+特別編』
葛飾柴又』

といえば、ハイ、「男はつらいよ」です。

最近、タブレットで、ドコモの映像配信サービス(dTV:月額使用料500円)で「男はつらいよ」を鑑賞しています。

余談ですが、一話みると1ギガの通信量となるので、一月に2話しか鑑賞できません。Wi−Fi接続時にダウンロードしておけば、通信量を気にする必要はないのですが、ぼくの自宅の通信環境は、有線なので、どうすればいいのか?検討中です。

さて、今、「男はつらいよ」人気らしいです。平成6年に終了しているので、そのとき生まれた子供が、22歳。「寅さん」なんて、知らない若い人たちの間で、なぜか、人気沸騰らしいです。

だから、ということではありませんが、何となく、休日の朝、目が覚めると「寅さんシリーズ」を観て、笑ったり、泣いたり、しています。もちろん、数作は、シネマで観ているのですが、今、第1作品から全作品の踏破を目指して、楽しみにしています。

「寅さんシリーズ」といえば、マドンナです。マドンナの最多出演女優は、浅丘ルリ子(5回・・・ただし、特別編を含みます)、後藤久美子(4回・・・しかも、第42作からだい45作まで連続出演)、そして、複数回出演女優は、竹下景子(3回)、吉永小百合大原麗子松坂慶子(2回)となっているらしいです。
ぼくの「寅さん」の旅は、始まったばかりです。

以上、余談でした。竹宮ゆゆこさんは、ライトノベルのジャンルで、人気の作家さんらしいです。ゲームシナリオなんかも手がけているようなので、この小説も、ゲーム的な雰囲気、展開を感じますね。

『「つまり、UFOが撃ち落とされたせいで死んだのは二人』

えっ、この小説はSF小説かな?と、思わせぶりな書き出し。てっきり、SF小説と思い込んで読み出しました。

『いじめは世界にありふれている。
今も、昔も。多分未来にも。子供だってするし、大人だってするらしい。
いじめがない世界なんて想像できない。うちのクラスにもあるのかもしれない。俺が気づいてないだけかもしれない。でもありふれているからといって、俺は一つも肯定しない。あっていいなんて絶対に思わない。』

俺は、高校三年生、大学受験前の濱田清澄。全校集会のとき、一年生の女子生徒へのいじめを目撃する。その女子生徒は、蔵本玻璃(はり)。このシチュエーションでは、いじめをテーマにした社会派小説かと思いました。

『「おいしいですね、先輩」
(か、かわいい・・・・!)のだ。
「おお、うまいな」
そう。かわいい。蔵本玻璃はかわい。
(・・・・って、おい!びっくりするよな!?こいつが、かわいい!?信じられねぇ!)』

と、青春恋愛小説に変身していきます。そして、何と、ラストシーンは、サスペンス小説ですか?一冊で、いろいろ楽しめる。変身小説ですね。