「長い家の殺人」 

tetu-eng2016-10-23

「長い家の殺人」
 歌野 晶午
 講談社文庫
 2009年7月1日第5刷発行

10月20日は、今をさること416年前、「関ヶ原の合戦」の日らしいです。

11月8日は、アメリカ大統領選挙の日らしいです。全世界が注目する、クリントンVSトランプ。最後の討論会が終わって、クリントンが優勢とのことですが、さて、どうなることでしょう。

フィリッピンドゥテルテ大統領は、訪中して「米国と決別する」と言ったらしいです。10月25日〜27日には、訪日するらしいですが、日本では、何て言うのでしょうか?

12月には、ロシアのプーチン大統領が訪日して、ぼくの故郷山口で、日ロ首脳会談を行うらしいです。北方領土はどうなるのでしょうか?

新聞を読むと、最近は、外交関係の記事が目立ちますが、現在、国会では、TPP論戦の真っ最中らしいです。でも、これって、あまり、記事になりませんね。マスコミは、TPPには飽きてしまいましたか?たぶん、おそらく、国民生活に、最も、直結する問題ですが、もう一度、よく教えて欲しいのは、ぼくだけでしょうか?

そういえば、今週は、会社のOB会がありましたよ。88歳の元社長以下、懐かしい諸先輩方にお逢いできましたが、63歳のぼくなど、その中に入ってしまえば、まだ、まだ、小僧扱いの丁稚さんですね。結局、二次会のお世話もさせていただき、やや、気疲れの夜でした。

余談が、長くなりましたが、歌野晶午さん・・・代表作は「葉桜の季節に君を想うということ」・・・これは、面白かったですね。あっ、ご存じでない方のため、歌野晶午さんは、推理小説作家です。島田荘司さんの門下生とでも言えるのでしょうか?あっ、島田さんもご存じない方のため、島田荘司さんは、ミステリー、トリックをモチーフとした推理小説の、まあ、第一人者らしいです。

この小説は、歌野晶午さんのデビュー作です

ということで、「長い家の殺人」は、タイトルどおり「長い家」がトリックの要ですね。

『ゲミニー・ハウスは、南北を崖に挟まれた土地に、「コ」の字を上下から押し潰したように細長く建っていた。
宿泊棟は東西に伸びる平屋建で、一直線の廊下に沿って南側に並ぶ部屋数は十五。いずれも四人部屋である。冬になると北斜面からの吹き上げが激しいということで、廊下には窓が一つも作られておらず、高さ二メートルほどの天井に埋め込まれた裸電球が終日薄暗く灯っている。
ここで特徴的なのが部屋の呼称で、「五号室」とか、「一○三号室』とかいう数字による部屋番号ではなく、「δ(デルタ)」、「θ(シータ)」、「λ(ラムダ)」といった、一般には馴染みの薄いギリシャ文字が書かれた小さなプレートが、各部屋のドアに掛かっている。』

さて、このおかしな宿泊棟で、人が殺された。しかも、その死体が、一晩、消えたのです。ここまで、場面設定に特長があると、そこに、トリックが隠されていると考えるのが普通ですね。だいいち、こんな宿屋さんって、ありますか?
殺されたのは、メイプル・リーフというアマチュアロックバンドのメンバー戸越伸夫。戸越は、殺される前に、これも不自然なオリジナル曲を残していました。

『戸越伸夫はギターを抱えると、少しむくんだ左手の人差し指で5フレットすべてを押さえ、中指で3弦の6フレットを、薬指で5弦の7フレットを押さえた。そして右手のティアードロップ・ピックでゆったりとしたリズムを刻んでいく。
曲はA7で始まった。』

これも、不自然です。A7で始まる曲なんて聴いたことがありませんね。ロック系は、マイナーから始まりますよね。そう、この曲は、実は、ダイニングメッセージだったのです。

だいたい、推理小説のトリックものは、トリックのための設定が込み入ってますよね。だから、あまり、トリック推理小説は、好きではないのですが、たまには、いいか?ってとこです。