「天使は奇跡を希(こいねが)う」

tetu-eng2017-05-14

「天使は奇跡を希(こいねが)う」 
七月 隆文
2016年11月10日第1刷発行
文春文庫

雨の土曜日。久しぶりに阪急電車に乗って「逆瀬川」まで、お出掛けしました。「仁川」の阪神競馬場には、ときどきお邪魔しますが、「逆瀬川」で下車したのは初めてです。西宮北から仁川までは、低層のマンションしか見ませんが、逆瀬川から宝塚方面には、結構、高層マンションが目立ちます。

何のために「逆瀬川」に来たかというと、某先輩たちとランチを共にするためです。それも、ぼくには不釣り合いなフランス料理のフルコースです。お店は、コンクリートの打ちっ放しのお洒落なレストラン。でも、外見からはレストランには見えません。看板も出ていないので一見では無理ですね。

そのお店で、シニア3人がワインを飲みながらランチを共にして、いろいろと雑談を交わす。なんて、女子会みたいですが、なかなか、お洒落な2時間を過ごしましたね。たまには、こういった企画もウェルカムです。

ということで、読書雑感です。

ちゃらい本を読みました。超ライトノベルです。女学生・・・言葉が古い・・・に人気のある本らしいです。たまには、女学生気分でこういった本を読むのも気分転換になるかも・・・キモイかな。でも、コミックみたいな小説なので一気に読了です。どんなに「ちゃらい」か、冒頭を紹介しましょう。

『ぼくのクラスには天使がいる。
天使のように可愛いという比喩じゃなく、正真正銘、本物の天使だ。
星月優花(ほづきゆうか)というなんだか芸能人みたいな名前をした彼女は、その字面ほどではないけどけっこう可愛く、表情の動きが魅力的で、笑顔はぱっと光るような華がありーーー
背中から大きな白い翼を伸ばしている。』

でも、この翼は、ぼく(新海良史)にしか見えない。なぜ、天使がいるの?・・・なぜ、ぼくしか見えないの?これは、小説を読んでからのお楽しみです。

ぼくの目の前に、天使が現れたらどう思うだろう。まずは、「あれ!ぼくは死んだのかな?」って思うでしょう。つぎに、頬をつねって生きていたら、この天使は、ぼくを連れにきたのか?ってことは、今から死ぬのか?いずれにしても、天使さんは、死の世界と何らかの関係があると考えるでしょう。いずれにしても、天国だよね!!

そんな本・・・なぜ、読んだかって?舞台が、今治だからです。今治の風景が、たくさん、描写されています。来島海峡大橋も素敵に紹介をされています。

『瀬戸内海にかかる、来島海峡大橋
別世界が垣間見えたかと思うような、これまでとスケールの違いすぎる景色が前ぶれもなく飛び込んできた。
天国の色彩だ、と思った。
光る雲を散らせた青空に向け、白い主塔が荘厳にそびえている。
巨大さが現実感を軽く揺るがせ、空との綺麗すぎる対比に圧倒された。
Hに似た形の主塔がいくつも立ってつなぐ大橋が、遥か先の島まで架かっている。海と島。三百六十度の非日常の広がり。あまりの鮮やかさと規模感に、幻想世界(ファンタジー)の建造物という印象さえ浮かんだ。』

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