1月16日に発表された第158回芥川賞の受賞者は、ほぼほぼ新人作家のお二人です。二人受賞は久しぶりです。早速、文藝春秋に前文掲載されているので、一読いたしました。
「百年泥」
インドに英語教師として赴任した主人公は、百年に一度の大洪水に遭遇。山からは大量の泥が流されてきました。要するに、百年も堆積していた「泥」です。この「泥」の中には、主人公の過去、会社の同僚の過去、いろいろなものが詰まっています。そんな雑多な「過去・想い」を主人公が発見するという妙なストーリーです。
人には、現在・過去・未来が・・・それ以外にも、何か、あるかも?それが「泥」のなかに埋もれており、百年に一度、大量に押し流されることがある。そのとき、人は、「泥」のなかに埋もれていた「何か」を見出し、明日への糧としていく・・・・のかな?
「おらおらひとりでいぐも」
タイトルから判るように、東北の田舎町?で連れ合いを亡くした桃子さんの「おひとり」の生活。桃子さん、日々すごす中で、脳内のあらゆる声と対話するというストーリー。
超高齢者社会で、独居老人が多くなっているとのこと。ぼくも、もうすぐ65歳となれば、りっぱな高齢者らしいです。いまは、細君と相棒の2人と一匹の生活ですが、・・・・まあ、ぼくのほうが、先に「さようなら」をするでしょうから、「おひとり」になるかもなんて、考える必要はないか?
でも、もしかして、不幸にして、先に、「おひとり」になったら、「ぼくはぼくはひとりでも生きていきます」(標準語)。
インフルB型の罹患で、5日間(含む土日)会社を休んだので、芥川賞受賞作2作の一気読み。文学老人を気取って、純文学?を読んではいるが、まあ、正直、面白くはないですね。でもいつもいつも、ライトノベルでは、知識と教養が育まれないのも宜しからず。勉強とか、学習とか、といった類が嫌いなのだから、せめて、小難しい小説ぐらいは、読まなければ、脳みそが退化してしまいそうです。
決して、お薦めはしませんが、たまには、どちらか一編でも、辛抱して読んでみてはいかがでしょうか。