「夜の側に立つ」

「夜の側に立つ」

小野寺 史宜

令和3年6月1日発行

新潮文庫

 

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元町駅から神戸駅へ 

東海道本線山陽本線の結節点は、神戸駅にあります。ホームから、見えますよ。って、関係ないけれども、元町駅から神戸駅まで、元町高架横を歩いていて、「うむ、これは?」・・・Y字路とは言えないかも?単なる側道?高架の上を貨物車両が走っていました。

 

 いよいよ、2020東京オリンピックが開幕しました。すったもんだと、いろいろありましたが、世界から1万人以上のアスリートが集まって、技を競うのは、やはり、圧巻です。

 

コロナ禍もあり、どうなるのか?それは、わかりませんが、スタートした以上、愉しむしかないでしょう。無事、この大会が、エンディングを迎えて、「いい大会」だったと思えることを祈願します。

 

開幕式の前に、話題になったのが、聖火の点火者は誰・・・予想でした。SNSで、「大坂なおみ」との情報アリ。理由は、大坂なおみの1回戦が、当初の予定から1日ズレていたとのこと。ずばり、的中でした。いろいろ、ウオッチしている人がいるものです。

 

余談はここまでで、最近、小野寺史宜の青春小説にハマっていますね。まあ、ハマっているというか、もともと、ぼくは、青春小説を好む傾向があります。なぜか?年寄りが、過ぎ去った昔を懐かしむようなものかもしれません。

 

『信明と昌子は、生徒会長と副会長。壮介と君香は、元バスケ部のエースと吹奏楽部花形奏者というだけでなく、誰もが認める学年一の美男美女。その四人をバックに従えるヴォーカル兼ギターが僕。1年からずっと帰宅部で誰もその存在を知らないであろう僕。まずいどころじゃない。

というわけで、必死に練習した。』

 

受験勉強をひかえた高校3年生の4月。9月の最後の文化祭に向けて、突然、バンドを組むことになった。しかも、僕以外のメンバーは、わが校のスター揃い。

 

ここで、一言。50年ほど昔の話になりますが、高校3年生になると、4月に文系、理系の国公立、私立の志望別にクラス分けされます。ぼくは、成績が良くなかったので、文系私立のクラス。成績がよければ、国公立クラスです、残念。

 

そのような時期になって、秋の文化祭に向けてバンド活動を始めるということは、あり得ない。と、思いますが、まあ、これは、小説の世界なので、ちょっと、リアリティがないかな?

 

ぼくも、どっちかいうと、帰宅部で、高校生活・・・そんなに楽しいことはなかったけれど、ボチボチ、友達とは駄弁っていたくらいかな。そんな友達との付き合いも、まったくありませんね。唯一、年賀状のやり取りをしている友人が一人。でも、東京在住で、逢うことはありません。その彼は、生徒会長でした。

 

って、小説の話にもどしますが、十八歳、二十代、三十代、四十代の現在と、時間が行き来しつつしながら、主人公は、就職、トラブル、転職、恋などを経験します。ただ、いつも、十八のときのバンドの仲間との楽しい時間が宝物でした。

 

二十二年後、バンドのメンバーが集まったとき、事故は、起きました。

 

青春時代の宝物ってありますか?過去を懐かしんでも、戻れないので、今からが、青春です。そう、死ぬまで、青春。青春は、夢とあそびに満ちている。