「愛なき世界 (上) (下)」

「愛なき世界 (上) (下)」

三浦しをん

中公文庫

2021年11月25日初版

 

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シロイヌナズナ アジアやヨーロッパなど湿地帯に広く分布するアブラナ科の1年草または越年草

 

 

今、世界の合言葉は、「NO WAR PLEASE」です。

 

事件です。いや、事故です。

 

事故は、先週の日曜日の夕方に起こりました。

 

ポストに行った帰り、上り階段ですべって踊り場でこけました。そのとき、何が起こったか分かりませんでした。メガネが飛んでしまって、ツルが折れていました。左の目元を触ると、ぬめっと言う感触。血が出ていました。

 

家に戻って、応急処置。左の眉の下に裂傷。傷は浅い。止血をして、カットバンを貼る。まるで、試合あとのボクサーのようだ。

 

月曜日、メガネが壊れたので、メガネの三城で新調。度数の同じレンズの在庫があったので、1時間程度で出来上がる。だんだん、目の周りが腫れてくる。

 

火曜日、念ため眼科に行く。まるで、眼のドック。検査の結果、目ん玉には、異常なし。ただし、先生から頭部の検査を薦められる。

 

水曜日、念のため整形外科に行く。CT検査。とりあえず、問題なし。確定診断は翌日。

 

木曜日、CT検査確定診断。結果は・・・・頭部骨折なし。脳内出血なし。脳梗塞なし。脳幹部異常なし。よく考えたら、まずは、整形外科だよね。

 

原因は、スリッパで出かけたこと。メガネが手元用で焦点が合っていなかったこと。やや、急いでいたこと。

 

この事故、足腰は鍛えていると思っていましたが、やや、ショック。皆さま、くれぐれも、気をつけましょう。

 

余談・・・は、ここまでで、「愛なき世界」。タイトルは、まるで恋愛小説。でも、「三浦しをん」さんの恋愛小説は、ナイナイ。

 

『「植物には、脳も神経もありません。つまり、思考も感情もない。人間が言うところの、「愛」という概念がないのです。それでも旺盛に繁殖し、多様な形態を持ち、環境に適応して、地球のあちこちで生きている。不思議だと思いませんか?」

「だから私は、植物を選びました。愛のない世界に生きる植物の研究に、すべてを捧げると決めています。誰ともつきあうことはできないし、しないのです。」』

 

T大学大学院の院生の木村紗英は、シロイヌナズナの葉っぱの研究に没頭しています。T大学の近くの洋食屋の見習い藤丸陽太は、紗英に恋をしましたが、紗英の頭の中はシロイヌナズナに占拠されています。

 

この小説、まるで植物学のテキストのように、植物の情報で満載。巻末には、植物学入門の特別付録つき。紗英は、シロイヌナズナの葉っぱのDNAに夢中。とにかく、根気の必要な作業が続く。

 

PCR検査の解説も・・・ごく微量のDNAでも解析可能な量まで増幅させる技法で、様々な遺伝子の解析に利用される。

 

三浦さんは、早稲田の文学部、理系女子ではないのに、ここまで、植物学について調査するのか。小説家という職業は、奥の深~いお仕事です。

 

そういえば、有川浩さんの「植物図鑑」という小説では、オオイヌノフグリとか、ヘクソカズラなんていう植物を知りましたね。

 

小説・・・って、勉強になるね。