「傑作はまだ」

「傑作はまだ」
瀬尾 まいこ
文春文庫
2022年5月10日第1刷

 

峠の茶屋一軒家 三田の山の中の「峠の茶屋一軒家」。これが、なんというか?街中であれば喫茶店。峠越えの途中で、見つけました。「わらび餅」と珈琲。実は、この「わら餅」が、有名らしい。あとで、知りました。

 

今、世界の合言葉は、「NO WAR PLEASE」です。

 

持続化給付金の詐欺事件が、多発しています。そもそも、こういったことは、予見されていました。申請者の性善説を前提として、簡易な要件で、給付金を給付したことが原因です。


このような社会保障は、小さな政府では、「健康で文化的生活が損なわれる国民」に対して、行われるべきであり、事業者の所得が減少したからと言って、事業者に補償するというのは、異例なことだと思います。


マスコミは、諸外国では、3日で給付した、政府は遅い・・などと、批判たらたらでした。諸外国は、マイナンバーで所得が捕捉できています。日本は、国家を信用していない国民が、非協力的です。


いま、マスコミは、政府の審査がルーズだといいます。いったい、日本のマスコミは、定見があるのか?こういった、レベルの低いマスコミが、世論を支配する日本は、ロシアどころではありません。


ぼくたち国民は、政府の発表・マスコミの報道に支配されることなく、キチンとした定見をもって、世の中の動きをみて、みずから判断していくことが大切です。


ナンチャッテ!ぼくは、もうすでに、世の中の埒外に居るようなものですから、体制に流されるのみですが・・・。

 

なお、アメリカでは、この手の詐欺被害が数兆円とのことです。バイデン大統領が、特別検察官を任命して、捜査強化。


悲憤慷慨は、ここまで。とても、心温まる小説を読みました。ラストは、思わず、目が潤んできました。瀬尾まいこさん、ありがとう。

 

『「実の父親に言うのはおかしいけど、やはりはじめましてで、いいんだよね?ま、名前と顔は知ってるだろうけど、永原智です。はじめまして」
突然やってきた青年に玄関でそう頭を下げられ、俺はただ、「ああ、まあ」としか声がでなかった。』

 


俺は、ソコソコ売れている引きこもりの小説家。26年前に生まれてから、一度も逢ったことがない息子が、突然、家にやってきた。


26年前、一度会っただけの永原美月と、そういうことになった。三か月後、妊娠したことが伝えられたが、結婚せず、養育費を毎月10万円送って、毎月、子供の写真を受け取った。


智との親子二人の生活が始まった。もともと、引きこもりの俺が、智のペースで、どんどん、世間との繋がりをもつようになった。なにせ、両親にも20年以上、会っていない俺だ。


さて、この二人、どういった展開になるのか?


男親と息子の物語。重松清の「とんび」とは、また違ったハートフルストーリーに、どんどん引き込まれていき、ラストは、涙でした。