「この世の喜びよ」

「この世の喜びよ」

井戸川 射子

文藝春秋三月特別号

文藝春秋

BIRD

セキレイが、マンションのエントランスに迷い込んできました。

そうそう、イザナギイザナミがHの仕方が分からなかったとき、セキレイが現れて、セキレイが尾を上下に振る動作を見てHの仕方を知ったという日本神話がありました。

古事記日本書紀も、結構、下ネタが多いですよね。

 

ライザップのCMの大村崑さん。ぼくたち世代では、「とんま天狗」でお馴染みでした。御年91歳、86歳で筋トレを始めて、腹囲が、92センチから77センチになったそうです。

 

ライザップの宣伝をするつもりではないですが、週2回のジム通いで、みんなが、同じ結果を得られるかどうかは分かりませんが、「筋肉はうそをつかない」「幾つになっても筋肉は鍛えられる」は事実のようです。

 

ちなみに、腹筋を鍛えるのが大切らしいです。簡単なお方法があるらしいので、紹介しましょう。

 

①背筋を伸ばして立つか、椅子に座って、お腹に手を置く。

②呼吸をしながら、腹筋に力を入れておへそをゆっくり引っ込めていく。お腹の皮を背中にくっつけるイメージ。

③腹筋に力を入れて肛門をキュッとしめ、五秒数えたらハーと息を吐いて全身の力を抜く。

④これを10回繰り返す。

 

さて、もう、今年の1回目の芥川賞の発表がありました。半年過ぎるのが早いです。今回は、2作品が受賞しました。まずは、「この世の喜び」

 

井戸川さんは、高校の国語の先生だそうです。

 

『話す時も書く時も、上手に言葉を使えるようになりたいと思うようになったのは、教師としての仕事があるからこそだと思います。教師になっていなければ、作家にも、絶対、なっていないと思います。』

 

「上手に言葉を使う」ってことは、大変に難しいことだと、この年になって気づきました。もう、手遅れですが、一言一言、紡ぐように話したり、書いたりできれば、思っていること、言いたいことが、上手に伝わるのでしょう。

 

井戸川さんは、「言葉を上手に使いたい」ということが大きな目標だと語っています。

 

受賞作「この世の喜びよ」

 

主人公は、ショッピングセンターの喪服売り場で働く中年の女性です。同僚の女性、ショッピングセンターで出逢った女子高生、ゲームセンターの定員、ゲームセンターで遊ぶお爺さんとの交わりの中で、自分の人生を見つめ直していきます。

 

『自分が経験していないことでも、教えてあげられたらいいんだけど、私がどこかに、通ってきたところに、若さを落としてきたとあなたは思っているだろうけど、違うんだよ、若さは体の中にずっと、降り積もっていってるの、何かが重く重なってくるから、もう見えなくて、とあなたは言う。』

 

この作品は、主語が「あなた」と二人称で書かれています。『』内の「自分」「私」「あなた」はすべて、主人公です。

 

分かりにくいけど、これが、純文学の「上手に言葉を使う」ってことかも。