「好奇心ガール いま97歳」
笹本 恒子
小学館
2011年11月1日発行
1400円(税別)
笹本恒子さん。1941年(大正3年)9月1日生まれ。今年、9月1日で100歳を迎えられる。職業は、フォトジャーナリスト。現役の写真家です。
この本、笹本恒子さんの自叙伝。とにかく、今から、老後を迎える者にとっては、勇気百倍、とても、元気が与えられる、そんな本です。とにかく、生きていくための、何の気のない一言が、とても、気張ってなくて、いいですね。
もちろん、僕なんかが、老後を迎えるなんて、彼女からすれば、ちゃんちゃらおかしい。バカをお言いじゃないよ!なんて、ことでしょう。とにかく、いつまでたっても、好奇心をもって毎日を生活する。もちろん、毎日じゃ、疲れるだろうが、そういう気持ちが大切なんでしょう。
すべて、紹介できませんので、小タイトルを紹介しましょう。
『1章 楽しいひとりぼっち
97歳のひとり暮らしはこんなふうです
“おいしいものを適度に”が食事の基本
老人ホームはやめてリフォームをしました
甘えない甘やかさないのが元気の秘訣かしら
96歳からの人生を変えたある日の出来事』
平成22年9月に「96歳の現役報道写真家」と銘打って写真展を開き、吉川英治文化賞を受賞しています。
『2章 女性報道写真家の道へ
はじめて耳にした「報道写真家」という仕事
瞬間勝負の仕事はハプニングがいっぱい
新しい時代を迎え、仕事は波瀾万丈』
昭和20年の終戦を迎え、笹本さんにおおきな転機がやってきます。
『3章 再出発は71歳
二十余年の寄り道の末、もう一度、写真家に
撮りたいテーマは迷わず実行
人生や恩師が教えてくれたこと』
『学ぶのも、仕事をするのにも、年齢は関係ありません。
もういくつだわ、なんて考えたらおしまいです。』
『4章 花は初めも終わりもよろし
いくつになっても恋をして
おしゃれをする心は昔もいまも
最期は大好きな人に手を握られて』
とにかく、97年の人生の中で、つらいことは、沢山あったはずです。でも、つらいことばかりを思い返すのではなく、楽しかったことを思い、思い切りバカになっちゃうことがいいんじゃないでしょうか。男だって、色気をなくしちゃいけません。
『老いてなお艶(えん)とよぶべきものありや花は初めも終わりもよろし』
笹本恒子さん、「日本初の女性報道写真家 笹本恒子 100歳展」を開催し、大好評だったそうです。いつまでも、お元気で!