2009-01-01から1年間の記事一覧

「帰省―未刊行エッセイ集―」

「帰省―未刊行エッセイ集―」 藤沢 周平 文藝春秋 2008年7月30日発行 1600円(神戸市立西図書館) 藤沢周平さんは、平成9年に70歳でお亡くなりになっています。その周平さんの未刊行のエッセイ集です。未刊行と云っても、新聞、月刊誌、週刊誌…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第17号)

第54回有馬記念(芝2500・中山)(三歳上・OP) さて、いよいよ、今年最後のグランプリです。残念ながら、天皇賞(秋)のカンパニーとジャパンカップのウオッカは出走しません。さらに、4歳馬も出走しないということで、メンバー的には、やや、低調な…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第16号)

第61回朝日フュチュリテイステークス(芝1600・中山)(二歳・OP) 昨日、鳴門まで出かけました。目的は、サッカーの高円宮杯U―15全国大会の観戦です。なぜか?実は、私の甥っ子が、山口のクラブチームでプレーをしており、この全国大会に出場して…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第15号)

第61回阪神ジュべナイルフィーリーズ(芝1600・阪神)(二歳・牝馬・OP) 「Juvenile fillies」とは、「若い雌の仔馬たち」という意味ですが、何だか日本語に訳すと重箱読みのように思いますが、こんな英語もあるのでしょうか? 「fillies」だけで、「…

「ヴィヨンの妻」

「ヴィヨンの妻」 太宰 治 新潮文庫 昭和25年12月20日発行 平成21年7月25日百十一刷 362円 9月には、読み終えた「ヴィヨンの妻」を紹介する順番がやっときました。図書館で借りた本は、返却日があるので、ついつい、そちらの読了後の紹介を優…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第14号)

第10回ジャパンカップダート(ダート1800・阪神)(三歳上OP) さて、今週は、今年のダートの王者を決定するジャパンカップダートです。何と言っても、ダート界の王者ヴァーミリアン(牡・7歳)が、G1の9勝目を狙うレースです。ただし、ヴァーミリ…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第13号)

第29回ジャパンカップ(芝2400・東京)(三歳上OP) 外国馬5頭を迎え撃つ、日本男児と大和撫子。外国馬からは、英国のコンデュイットが、実績ナンバーワンですが、ここ2年、外国馬は3着以内にも入っていません。やはり、輸送と不慣れな馬場コンデシ…

今年も、新米がやってきた。

11月のある火曜日の夜、8時頃、携帯がブルブルと揺れて、着信を知らせます。こんな時間に、メールがくるなんて、何だろう?と、携帯のメール受信ボックスをひらいてみると、「あら、懐かしい。」新潟の新発田の友人からのメールです。『ご無沙汰です。今…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第12号)

競馬は、予想が外れるから面白いのです。この競馬展望は、ハズレぱなし。しかし、面白いので、今週も、予想と結果を紹介します。 今年のマイルチャンピョンシップは、カンパニーのみが注目されます。8歳馬で、ウオッカを破って、毎日王冠、秋の天皇賞を制し…

「仏果を得ず」

「仏果を得ず」 三浦しをん 2007年11月25日発行 1500円(神戸市立西図書館) 小説って、ほんとに勉強になりますね。読者を、知らない世界に誘ってくれます。「仏果を得ず」は人形浄瑠璃の太夫の話です。文楽?浄瑠璃?っと、さっぱり、その世界…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第11号)

今週は、ところは、淀の京都競馬場。牝馬の古馬と3歳馬との対決となる「エリザベス女王杯」です。2200mの外回りを制するのは、台頭著しい3歳馬か、それとも、まだ、まだ、お姉さまの方が、1枚上手と古馬が3歳馬の前に立ちはだかるのか? 秋華賞で敗…

「おれたちの街」

「おれたちの街」 逢坂 剛 株式会社集英社 2008年6月30日発行 1600円 逢坂剛氏の「御茶の水警察署」シリーズの新刊本です。この本は、「おれたちの街」、「オンブにダッコ」、「ジャネイロの娘」、「拳銃買います」の4編の短編が収められていま…

「おとうと」

「おとうと」 幸田 文 新潮文庫 昭和43年3月30日発行 平成20年3月29日六十九刷 400円 『「ご臨終です。お悼み申し上げます。四時十分でした。」 こんな、そぼんとした、これが臨終だろうか。死んだろうか。見るとみんなが立っていて、母だけに…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第10号)

もう秋の天皇賞です。昨年、いつものスナックA奈で、いつもの仲間たちと、「競馬は確率だよ。」「だから、牝馬は、天皇賞は勝てない。」「ウオッカとダイワスカーレットはこないね。」なんて話していたのが昨日のようです。昨年の結果は、今も、記憶に残る…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第9号)

先週のJRAの裁定に憤りを感じて、勝馬投票券の購入を止めようかと・・・は、ちっとも思わずに、気を取り直して、今週の菊花賞へ思いをはせます。まあ、こんなことは、長い競馬人生では、たびたび経験したことでもあり、こんなことで一喜一憂していたら、…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第8号)

今週は、秋華賞です。昨年は、3連単で、1千万円の高額配当となったレースです。さて、今年は、どうなるでしょうか?3歳牝馬の2冠馬(桜花賞、オークス)ブエナビスタが、札幌記念で2着に敗れ、当初、予定していた凱旋門賞を回避して、このレースに出馬…

「土恋(つちこい)」 津村 節子 筑摩書房 2005年10月10日発行 1600円 「土恋(つちこい)」という言葉は、津村さんの造語でしょう。広辞苑を引いてみても、該当する言葉はありません。津村節子さん。本名は、吉村節子。故吉村昭さんの細君です…

「わが子の就職を考えるセミナー」

先週の土曜日のことです。息子の大学(正確には、大学後援会)から「わが子の就職を考えるセミナー」開催の案内が来たので、就職状況の厳しい時期でもあり、親としても、ちょっとは、今時の就職事情を勉強する必要があると考えて、のこりのこりと、大学まで…

Dandy-papaの競馬展望(2009年第7号)

さて、いよいよ、秋のG1シーズンが始まります。昨日は、久しぶりに阪神競馬場に行って、現場で参戦しました。このことは、次週でも、ゆっくりと。 G1第1戦は、スプリンターズステークス(1200m)です。残念ながら、スリープレスナイトが、故障、引…

「司馬遼太郎が愛した日本人(文藝春秋十月号)」

文藝春秋十月号に「司馬遼太郎が愛した日本人」という座談会記事が掲載されています。これが、なかなか面白い。とりわけ、司馬遼太郎ファンとしては、司馬遼太郎の多くの小説を俯瞰したようなものであり、司馬作品を、それぞれ思い出させてくれる座談会記事…

「湿地帯」

「湿地帯」 宮尾 登美子 新潮社 2007年8月25日発行 1900円(神戸市立西図書館) 実は、宮尾登美子さんの小説を初めて読みました。以前から読んでみたいと思っていましたが、たまたま、図書館の新刊本コーナーで、この本を見つけたので、早速、借り…

「夕子ちゃんの近道」 長嶋 有(ユウ) 講談社文庫 2009年4月15日発行 524円 さて、どう評価すればいいのでしょうか?読了後、この小説についての印象が、「ない」のです。登場人物、背景、ストーリーなど、何も印象に残らないのです。第1回大江…

「天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語―」 中村 弦(ゲン) 新潮社 2008年11月20日発行 1500円(神戸市立西図書館) なんとも、不思議な心持ちにさせる小説でした。読後に、「かわいそうで、悲しくて」という気持ちでもないのに、何故か、まぶた…

この「窓からの風景」を見ることができるのは、あと、何年でしょうか? 神戸は、六甲山系と海との間に、東西に横長に広がる街です。道に迷うことは、殆どありません。北に行けば、山、南に行けば海なので、東に行くか、西に行くかの選択のみです。 私の会社…

「夜のピクニック」

「夜のピクニック」 恩田 陸 新潮文庫 平成18年9月5日発行 629円 サスペンスのようなタイトルですが、とても清々しい青春小説です。高校三年生の西脇融(とおる)の通う北高校では、毎年、80キロの道程を歩く「北高鍛錬歩行祭」という行事がありま…

「俘虜記」

「俘虜記」 大岡 昇平 新潮文庫 昭和42年8月10日発行 平成20年4月20日60刷 629円 昭和20年8月15日。今日は、奇しくも64回目の終戦記念日です。この作品は、昭和27年に発行されています。多くの方は、名前は知っているが、読んだこと…

ぶらり「福崎の町」

「知らない町を〜♪♪ 歩いて見たい〜♪♪ どこか遠くに 行きたいな〜♪♪」 福崎の町は、兵庫県の中央部に位置し、人口2万人程度の小さな町です。神戸の西神からは、車で、1時間程度。主な産業は、農業と林業。そんな小さな町ですが、私には、馴染みがあります…

「官僚との死闘700日」

「官僚との死闘700日」 長谷川 幸洋 講談社 2008年8月20日発行 1700円(神戸市立図書館) 『ある高級官僚が語った言葉がある。 「『政治主導』なんてのは言葉だけだ。政治家なんて結局、おれたちがいなくては、なにもできないのさ。官僚がこの…

「坊ちゃん」

「坊ちゃん」 夏目 漱石 新潮文庫 昭和25年1月31日発行 平成16年5月20日120刷 286円 『親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている。』 の書き出しで始まる小説と云えば、「ピンポン」・・・「「坊ちゃん」です。」最近、クイズ番組では…

「風に舞いあがるビニールシート」

「風に舞いあがるビニールシート」 森 絵都 文春文庫 2009年4月10日発行 543円 2006年7月。第135回直木賞受賞の作品です。 この文庫本は、この作品以外に短編が5編収録されています。読了後の解説を読んで、この作品が直木賞を受賞してい…