「十二人の賊軍」
冲方丁(うぶかたとう)
2024年10月25日第2刷
講談社文庫
「龍象院の年末恒例大掃除」
9時から14時まで(1時間昼休み)。龍象院の年末恒例大掃除。
ぼくの担当は、お庭の植栽の剪定と草引き。ぼくは、今年で、6回目らしい(住職曰く)。マンション暮らしで庭がないので、1年に2回の他人の庭いじりが新鮮です。
観音様が、見ていてくれるかな。
今週から、年賀状のあて名書きがスタート。郵便代の値上げ(63円→85円)のため、今年で「年賀状じまい」をする人が多いそうです。
それを見越して、販売枚数を20%削減したら、地域により年賀状が品薄になっているらしい。
いまどき、習慣として年賀状を出している人は、たぶん、40歳以上の人でしょう。そんな人が、仁義を切らずに「年賀状じまい」はしないでしょう。
来年の年賀状には、「今年で、年賀状を終いにします。今後とも、よろしくお願いします。」と仁義を切って、再来年の年賀状で終わりにする。これが、日本人の仁義の切り方です。
郵便局は、日本人をなめてはいけない。営業戦略としては、来年の販売枚数を30%削減すべきでした。儲けそこなってね。
まあ、郵便局の本音は、コストに見合わない年賀状は、やめたいと思っているよね。そのうち、年賀状は、「ゆうラインで!」なんて、新規SNSへの参入を計画しているのでは?
さて、久しぶり?の時代小説です。珍しい名前の冲方丁(うぶかたとう)さん、「天地明察」は面白かったのですが、この小説はどうかな。という期待で!
映画で好評の「十二人の賊軍」です。
時代は、幕末、舞台は、現在の新潟の新発田藩。官軍の東征軍に迫られる新発田藩は、官軍への恭順を示したいが、長岡藩、米沢藩などの東北列藩の圧力で、官軍と戦わざる負えなくなります。
とりあえず、新発田城下に迫る官軍を五頭山の砦で食い止めなければなりません。そこで、新発田藩の正規兵は使いたくないので、苦肉の策として、牢人(犯罪を起こして牢につながれている罪人)を使うこととしました。
『「侍を殺した者。辻斬りを働いた者。女を襲った者。銃剣隊を脱走した者。一揆を企てた者。おのが家族を殺した者。城下でご法度の火薬を用い、浪人を殺した者。その全ての罪を赦すだけでなく、お上のお情けをもって報償金を払う」
「五頭山にのぼり、一の峰の古砦に立て篭もる。そこで、この城を目指して進撃する新政府軍を、一日ないし二日の間、食い止めるのだ」』
わずか十二人で砦を死守するために、壮絶な戦いのあの手この手。なんだか、黒沢映画の「七人の侍」を彷彿とさせます。
期待に反しない時代アクション小説です。たぶん、二日で読み切れます、面白すぎて、ちょっと、コスパが悪いかな。
そうそう、冲方丁(うぶかたとう)さんの「光圀伝」を読みたいと思って忘れていました。