「キネマの神様」

tetu-eng2018-09-02

「キネマの神様」
原田マハ
2013年4月15日第5刷
文春文庫

今年の夏の猛暑・酷暑が、日の暮れの早まりとともに、やや落ち着き始めました。秋雨前線なるものが日本列島に居座り、これからは、一雨ごとに秋の気配が訪れるのでしょう。ただ、台風21号が心配です。

アジア大会も終盤を迎え、日本の平成生まれの若いアスリートたちの活躍は、頼もしいものです。昭和世代は、「最近の若いもの」はというけれども、平成生まれの若い世代は、頑張っています。そうそう、テニスの全米オープンでも、錦織圭大坂なおみは、世界のトッププレイヤーとして、活躍しています。

それにもかかわらず、日本の官僚の体たらくは酷いものです。身体障害者雇用の「虚偽報告」。言い訳は、「報告の解釈の問題」であった。「ボーっと生きてんじゃないよ」とチコちゃんに怒られます。あえて、ぼくは、「虚偽報告」と言います。

少し、不思議なのは、「トモカケ」では、あれだけ激しく政権批判をした朝日新聞ほかマスコミがそれほど騒がないのはなぜか?おそらく、マスコミ各社も「虚偽報告」をしているんじゃないですか?

そもそも、厚生労働省の「報告様式」に問題があります。

民間企業でも、雇用人数の報告だけでは、障害者手帳の番号などは求められていません。納付金の納付若しくは助成金の申請のときには、雇用障害者の障害者手帳の番号が求められています。これでは、雇用人数の報告のときは、「虚偽の報告」が事実上、可能です。ただし、某厚生労働省所管の財団からの調査が別途ありますが・・・。

ちなみに、ぼくの会社では、残念ながら法定雇用人数に達していないので、納付金を納めています。当たり前ですが。

ということで、最近は、余談が、ついつい長くなります。年の所為かな?「キネマの神様」のタイトルから推測できるように、映画に関する「ものがたり」です。

映画大好きの81歳のおじいさん。若いときから、映画を観客として観続けてきました。あるとき、斜陽の映画雑誌に「映画評論」を投稿したところ、その投稿をきっかけとして、その映画雑誌に「映画ブログ」を掲載することとなりました。そのブログのタイトルは、「キネマの神様」。

このブログが大ヒット。アメリカの伝説の映画評論家の目に留まり、映画評論のバトルがはじまりました。お互いに映画に対する思いは熱いのですが、一方は、素人の映画好きのおじいさん、もう一方は、伝説の映画評論家。しかも、おじいさんの行きつけの映画館は、2本立ての名画座。その結末は?

『この世に映画がある限り、人々は映画館へ出かけていくだろう。家族と、友人と、恋人と・・・ひとり涙したいときには、ひとりぼっちで。
人間の普遍的な感情、笑いや涙、恐怖や驚きが映画館にはある。ありとあらゆる人生がある。人間が人間である限り、決して映画館が滅びることはない。たまらなく心躍るひとときを求めて、人はきっと映画館に出かけていくのだ。』

映画館には、もう、何年、行ってないだろう。高校時代は、「スクリーン」という映画雑誌を毎月買っていたほど映画好きだったのに。下関には、洋画専門の文化劇場、邦画専門の東映と日活があったと記憶しています。ぼくは、洋画が好きでした。「卒業」「サウンドオブミュージック」「小さな恋のメロディ」「明日に向って撃て」などなど。ポスターもいっぱい持っていましたが・・・・。