「ザ・ロイヤルファミリー」

「ザ・ロイヤルファミリー」

早見和真

令和4年12月1日発行

新潮文庫

三宮センター街

三宮センター街は、全国でも珍しい二階建てのアーケードです。ジュンク堂の2階からアーケードの2階通路に出ると、木組みのデコレートがなされています。

ベンチもあり、お昼時は、お弁当を食べている人など格好の休憩場所になっています。ぼくも、ジュンク堂で本を買って、本を読みながら、ちょっと休憩です。

そうそう、元町商店街は、日本の最初のアーケード街らしいです。

 

 

今、日本は、WBC祭りですね。日頃、野球観戦をしない人も、夕方からテレビに釘付けです。かく言う、ぼくも、毎日、面白く観戦しています。

 

若い時は、夕食を食べながらの野球観戦(ほとんどが巨人戦)は、当たり前でしたが、何時の頃からかバラエティ番組を見るようになりました。野球放送も減りましたが、結局、野球以外の娯楽が増えたからでしょうか?

 

それはそれとして、WBCの魅力は、日本のスター選手が一堂に集まり、見られるということですね。昨日、大谷の試合前のルーチンを見ることが出来ました。これも、WBC放送のおかげです。

 

今夕は、オーストラリア戦。またまた、楽しみです。残念なのは、ショートの源田選手が骨折で出場が危ぶまれていること。彼の守備は、もっと、見たい。

 

それと、若き三冠王の村上選手の不調。彼が打席に立つときに悲壮感が漂っていると思うのは、ぼくだけでしょうか?しかし、ブーイングもなしに、応援する日本のファン、チームの仲間、これは、これで、イイね!

 

これらすべてで、やはり、スポーツは楽しい。ぼくも、午前中、3時間、テニスを楽しんできました。

 

って、話が長くなりましたが、読書雑感です。

 

この小説も、スポーツです。うむ、スポーツと言っても競馬ですが・・・。この本を読むと、競馬の面白さや競馬の影などが、よく分かるようになります。競馬なんて、所詮、動物虐待のギャンブルだと思っている方、考え方が変わるかも?

 

小説は、ロイヤルの名を冠した馬の馬主、そして、そのマネージャーの物語です。

 

『「この仕事に就いて以来、常に疑問を感じています。自分が動物虐待に加担しているという気持ちを拭えたことは一度たりともありません」

 たしかに偽悪的ではありましたが、本心でもありました。人間のギャンブルの道具に動物を用い、ましてやムチまで振るうことが正しいとは思えません。人間の勝手な期待に応えられなければ無慈悲に処分されることもありますし、大昔にはG1レース中に骨折し、予後不良と診断された馬の肉が、翌日の市場に流通していた事案もあったと聞いています。』

 

うむ、そうだよね。

 

ぼくも、競馬歴50年ですが、毎年8千頭サラブレットが生まれ、そのうち種牡馬などになるのはわずか、それ以外の末路の話は聞いたことがあります。豚や牛を生育して、食肉にすることと、馬を育てて、ギャンブルの道具にすることの差ってなんだろう。

 

そんなことも、考えさせられる小説でした。