仲間たち

紅葉

■仲間たち
11月22日、昨日は、私ども夫婦の結婚記念日です。最近は、「いい ふうふ の日」などと言うそうですが、私どもが結婚した当時は、そんな言い方は、まだ、流行していなかったと思います。ホテルの予約をした時に、ホテルの担当の方が、そんなことを言っていたような気がしますが、あまり、気にも留めずに、11月の大安の休日を予約したと思います。
何せ、26年前のことなので、そのあたりの記憶は、国会答弁ではありませんが、「そう言われれば、そうかもしれないし、そうでないかもしれないし、はっきりと記憶していません。」と言うのが正直です。
そんな大事な日でしたが、帰りにデパートでちょっとした花とケーキでも買って帰ろうと、会社を出たまでは何時ものことでしたが、駅に行く途中の信号で、Iくんにバッタリっと逢うという偶然に遭遇しました。その日は、会社で、午前中は、労働審判で裁判所へ出掛け、午後は、年末特別手当などの組合との団体交渉で、疲れ気味でしたが、連休を前にして、少し喉をうるおしたい気持ちも心の片隅にありました。
Iくんに「どこに行くの?」と下心がむくむくと私の心の大半を支配して、花とケーキがしぼんでいきました。「Aさんと待ち合わせて、軽く飲る予定です。」との返事が戻ってきて、心の悪魔は、完全に微笑んでしまい、天使は、どこかへ飛んで行ってしまいました。「じゃ、一緒に行こうか」「はい」っと、これで私どもの結婚記念日は、私の悪魔に駆逐されてしまったのです。
それからは、居酒屋に飛び込んで3人で、ワイワイ。3人は、10年前のある仕事で苦労を共にした仲間であり、その当時の苦労話は、常に、話題の中心になる。その話が終わると、丁度、子供が同年代なので子供の話になり、また、昔話の戻り、そして、あれやこれやと言いたい放題、それぞれが、発散して、次への行動が開始。その時、天使が舞い戻って来て、まだ、間に合うと囁きましたが、もう、デパートも開いてないと悪魔からのタイミングの良いコメント。
結果は、3人で行きつけのスナックA奈へ、道中も、ワイワイとうるさく騒ぎながら、この秋一番の寒さの中、繁華街の雑踏へ足を踏み入れました。A奈は、お客様も居なかったため、3人の貸し切り状態で、またまた、大騒ぎ。さすがに、親父らしく1970年代〜80年代の紅白歌合戦白組のメドレーのカラオケを見つけて、これを順番に歌いだし、「やあ、これは誰の歌やねん」「知らんな〜」「知らん歌は、ママ歌え」なんて勝手なことを言いながらも、他のお客さんが、来店すると、ここは、ジェントルマンに戻り、またまた、3人の勝手談議が、ヘルプに来ていたママの長女のJ奈も仲間に入って始まり、時計を覗くと21時30分。
「おい、おい、帰ろう」「うん、帰ろう」「そうそう、帰ろう」と3人の意見が一致。ママさん「もう、帰るの?」なんて無責任な発言。そんなの関係ないと、3人は、我が家を目指し、地下鉄の駅に向かう。
帰宅後、細君に「ごめん」と一言。