「ローカル腺で行こう」
真保 裕一
講談社文庫
2016年5月13日第一刷発行
プチダイエットの結果が出始めました。
先月の健康診断で、体重71.5キロ、腹部86センチ、脂肪肝の疑い、総コレステロール・中性脂肪・悪玉コレステロールは、すべて基準値オーバーで、要観察。まあ、早い話が、メタボ予備軍に登録されたわけです。急な数値の悪化ではなく、もともと、兆候はあったのですが・・・・。
これが端緒となり、少し、プチダイエットをしようと決意して、1ヶ月。ダイエットのメニューは、毎食、ごはんをひとくち残す、という僕ら世代からすると「目が潰れる」という「もったいない」ことです。しかし、今後の医療費の増加でご迷惑をかけないように、片目は潰れる覚悟・・・(そりゃ、大袈裟)で、腹八分目を実行しました。もちろん、家のお茶碗は、小さいものに交換しましたよ。
その結果は、体重は69キロ前後に安定してきて、約2.5キロのダイエットに成功・・・(これも、大袈裟かな?)他の数値は、来年の健康診断のお楽しみです。問題は、この腹八分目を継続することが肝要ですね。今、お腹が「グー」と鳴りました。この空腹時に、中性脂肪が燃焼していると思えば、我慢もできるというものです。
と、余談か本談か、近頃、解らなくなりましたが、ここから、「読書雑感」です。
真保裕一さんの本は、たしか「ホワイトアウト」以来じゃないかな?だから、10年前ぐらい?息子が中学生の頃に、本を読まない彼がなぜか?買ってきました。結局、彼は、読まないでぼくが読んだのかな?そのときの印象では、アドベンチャー小説を書く作家さんだと思っていました。
ところが、この小説は、お仕事小説(最近、流行ってますが・・・)で、かつ、コミカルな物語です。「行こうシリーズ」の第3弾だそうです。第一弾が「デパートへ行こう」、第二弾が「遊園地へ行こう」ですね。
『JR森中線が廃止となり、第三セクターもりはら鉄道に引き継がれる際、転換交付金が国から補助された。路線一キロ当たり三千万円、総延長は四十二キロなので、十二億六千万円。
その貴重な資金で新型気動車を八両も買いつけたのだから、何たる大盤振る舞いなのか。展望なしの、どんぶり勘定、破綻の道をひた走る地方自治体にふさわしき第三セクター鉄道だった。』
この「もりはら鉄道」に、突然、ヘッドハンティング?されてやってきたのが、東北新幹線のカリスマアテンダントだった篠宮亜佐美(31歳)です。
『「お金がないなら、知恵をだすべきです。」』
篠宮新社長は、集客のための企画を社内で公募して、社員のやる気を引き出し、そして、自ら陣頭に立って、集客イベントを成功させ、売上向上にひた走ります。
『「本日はもりはら鉄道自慢のイベント列車、山菜満喫号をご利用いただき、まことにありがとうございます。ご存じのかたもいらっしゃるかと思いますが、今皆様にお乗りいただいておりますこの列車が、記念すべきリニューアル企画の第一号列車でございます。その特別サービスとして本日は山菜ワイン列車と銘打ちまして、地元の美味しいワインを豊富にご用意し、皆様のご利用をお待ちしております」
列車が出発するとともに、名調子で語り始めた篠宮のアナウンスを聞いて・・・』
ところが、「もりはら鉄道」の再生、存続を妨害するかのような鉄道を巻き込んだ様々な偶発的とは思われない事件が発生します。さて、「もりはら鉄道」の未来は、どうなるのか?