「キラキラ共和国」

「キラキラ共和国」
   小川 糸
 幻冬舎文庫
 令和元年8月10日初版発行

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ついに、令和発行の文庫本の登場です。時代は令和になったのだから、やがて、そうなることは自明の理ですね。まあ、また、平成発行の本も登場します。でも、昭和発行の本は、なかなかお目にかかれないかもしれません。稀覯本になりつつあるかも?今、横の本箱を眺めたら、ありました。「忠臣蔵」(森村誠一)(昭和63年9月15日初版発行)・・・これ、まだ読んでないね。なぜ、買ったのか???「忠臣蔵」といえば、大佛次郎(「赤穂浪士」)と相場は決まっているが・・・?

そういえば、ラジオを聴いていて、「最近、若い人、たとえば、関西有名大学の学生でも、忠臣蔵を知らない人が9割はいる」「知っている人に聞いてみると土方歳三の話と頓珍漢な答えが返ってきた」・・・それは、新選組でしょう。まあ、歴史の教科書には出てこないだろうが、常識じゃないのかな。日本の教育・・・というか。家庭での常識教育ができていないとのこと。学校では教えないことは、家庭で教えなくちゃね。

というより、土方歳三を知っているのは、どうも、ゲームらしい。若い人は、本を読まないでゲームで知識を得ているらしい。それはそれで、時代だからやむを得ないので、是非、「忠臣蔵」のゲームを創ってほしい。それと、やはり、本を読んでほしい。ぼくは、よく近くの大学の図書館に行くが、学生がいません。いてもスマホをやっているか、寝ているか、本を読んでいる人はいないね。試験前になると試験勉強はしているが、図書館では、まず、本を読むことです。

そこで、大学の図書館にも、市民図書館と同じように、日本文学全集、世界文学全集、吉川英治全集、夏目漱石全集など、日本・世界の文学の本を置くことをお薦めします。勉強に関係する本は、豊富にあるのですが、そういった本はないですね。本来ならば、小中学校のときに、読む本だけどね。どうしたもんでしょうね。まあ、忠臣蔵を知らなくても、生活に支障はないですが・・・いやいや。忠臣蔵は日本人の「心」でしょう。

余談が長くなりましたが、若い人、「キラキラ共和国」読みましたか?「ツバキ文具店」の」続編ですよ。テレビドラマにもなりましたよ。主演は、多部未華子

鳩子は、ミツローさんと結婚して、QPちゃんのお母さんになりました。いっときは、ご近所別居生活。あいかわらず、鳩子は、ツバキ文具店で、代書の依頼を受けています。依頼を受ける代書は、詫び状、ラブレター、遺言などさまざまです。それぞれに依頼する人の人生が見え隠れします。

鳩子は、代書の内容によって、文房具をセレクトします。今回は、万年筆。

『万年筆は、なるべくしまい込まずに日々使い込むようにしているが、それでも間が空いてしまうとインク詰まりを起こし、書き味が悪くなる。そんな時は、ペン先を水洗いするのだ。カートリッジ式でも吸入式でも、水洗いは可能である。
海外の万年筆はアルファベットを書くために丸く研がれているけれど、この万年筆はペンポイントに幅があるので、持つ角度によっては、極細の字から太字まで自在に書けるのだ。日本語に多く見られるトメやハネ、ハライも、まるで筆で書くように微妙な線まで表現できる。』

 
そうなんだ、日本語は、やはり日本製の万年筆の方が合っているのだ、ってことを始めて知りました。やはり、これも、本の効用です。読書は、時間つぶしではなく、常識の学習ですね。