「お探し物は図書室まで」

「お探し物は図書室まで」

青山美智子

ポプラ文庫

2023年3月5日初版発行

闘竜灘

兵庫県加東市滝野町加古川中流にある名勝。上流は、穏やかな加古川の流れが、この場所だけ、多くの奇岩に流れを狭められて、白い波しぶきを立てて、急流に変身します。

715号を走っていると、「闘竜灘」の名勝看板がありますが、いままで、立ち寄ったことがありませんでしたので、ちょっと、寄り道。

この奇岩は、マグマが冷えてできた「流紋岩」らしいですが、なぜ、ここだけ、多くの岩石が隆起しているのか、というより、岩石の層がむき出しになって侵食されているのか?

タモリさん、分かりますか?

 

先日、お習字用の半紙と半切(条幅)を半年分ぐらい買ったのですが、その値上がりにビックリ。昨年からと比べると、半紙が10%、半切が60%のアップです。とくに、半切の値上がりにはビックリです。

 

紙は、平均的に10~15%の値上がりとの新聞報道。覚悟はしていましたが、これほどとは!

 

お習字の消耗品といえば、半紙、半切の紙類が一番。こりゃ、白いところがなくなるぐらい書き重ねて、紙を大事にしないと小遣いが大変です。

 

そこで、書き損じは、墨を乾かせて、もう一度、利用するなどの涙ぐましい努力。

 

まあ、子供のときは、母親が、新聞紙を半紙の大きさにカットしてくれて、それを半紙代わりにして練習していたので、昭和の時代に戻って、ものを大事にする心がけが必要です。

 

余談は、ここまでで、今週は、本屋大賞のランキング入り常連の青山美智子さんの「お探し物は図書室まで」です。

 

ある街のコミュニティセンターに併設された「図書室」。ちょっと風変わりな司書さん。探している本の相談をすると、関連したお薦めの本ともう一冊、まったく無関係の本を推薦します。それと、彼女の趣味の羊毛フェルトの小物を本の付録として手渡されます。

 

第一話 パソコン関連の本を借りに行った女性には、

『「今どんな仕事しているの?」

「たいした仕事じゃないです。総合スーパーで婦人服売ってるだけ」

小町さんは、こきんと首を傾けた。頭のおだんごに挿したかんざしの小さな花がきらっと光る」

「自分の仕事が・・・・スーパーの販売員がたいした仕事じゃないって、ほんとに、そう思う?」

私はぐっと言葉をつまらせた。小野さんは黙っている。』

 

そして、渡されたのは数冊のパソコン関連の本と「ぐりとぐら」?野ネズミがふたり出てくる絵本?

 

第五話 六十五歳定年退職した男性に渡された本は、囲碁の初心者指南本と「げんげと蛙」(ジュニアポエム双書20)(草野新平著)。

 

『「会社を辞めたとたん、社会から無用の存在になってしまった」

「社会って、なんでしょうね。会社が社会ですか」

胸に何かが刺さったようで、わたしは心臓のあたりを手で押さえた。』

 

ぼくは、明日、図書館に絵本の「ぐりとぐら」と「げんげと蛙」を借りに行きます。