「人新世の「資本論」」
斎藤幸平
2021年3月6日第9刷
丹波の紅葉
秋本番・・というか、もう、冬になりつつある今日この頃。紅葉を求めて丹波へ。しかし、その成果は、これからお話します。
久しぶりに、国道175号を北に向かって、ひたすら愛車を進めます。目指すは、丹波の紅葉。
まずは、足利氏ゆかりの「石龕寺(せきがんじ)」。平日ですが、観光バスが1台。同年代以上の老老男女の観光客。この季節のみ、参拝料の寄進あり。
ところが、期待した参道の紅葉は、前出の写真のとおり。ネット情報では、「今が見ごろ」だったのですが。どうしたことでしょう。山が、真っ赤に燃える・・とは、なっていません。
つぎに、「白毫寺(びゃくごうじ)」・・・こちらも、期待外れ。
そこで、観光案内所に立ち寄って、事情聴取。
今年は、観光ボランティアガイドさんによると、夏の暑さ、水不足、秋の高気温、急な冬の到来の影響で、紅葉する前に枯れて落葉し始めています。・・・とのこと。
まあ、そういうこともあるわ。ただ、観光案内所の前のイチョウは、例年どおり、きれいに色づいていました。
朝の散歩の常連との立ち話では、どうも、六甲山、森林公園などでも同じ状況のようです。自然は、毎年、人間の思惑どおりにはならないということです。
と、いうことで、今週の読書雑感は、とても、面白くない本を読んだので、その感想になります。以下、興味のあるかたは、お読みください。
「人新世の「資本論」」2年前に話題となった経済思想の本です。当時、新書としては、異例の20万部突破。現在、50万部発行とのこと。
例のごとく、ついつい買ってしまって、本箱に眠っていましたが、新聞で「マルクスと家庭料理」と題した斎藤幸平さんの投稿を読んで、思い出して、頑張って読み切りました。
この投稿の面白かった一文を紹介します。
『労働運動といえば、・・・労働者階級の搾取がなくなっても、家事労働の搾取がなくならないなら欺瞞に過ぎない。
マルクスの「労働」概念には、家事労働や子育てが入っていない。』
みなさんは、どう考えますか?
さて、「人新生(ひとしんせい)」とは、産業革命以降、人類の経済活動が地球を破壊する環境危機の時代らしいです。
この危機の解決策は、マルクスの「資本論」にヒントがあるということで、斎藤幸平さんは、マルクスの著作を引用しながら、そのヒントを明らかにします。
『マルクスの研究の成果を踏まえて、気候危機と資本主義の関係を分析していくなかで、晩年のマルクスの到達点が脱成長コミュニズムであり、それこそが「人新世」の危機を乗り越えるための最善の道だと確信した。』
そこで、「脱成長コミュニズム」って何?
さて、もう一度、この本を読めば、みなさんに平易にお伝えできるかもしれませんが、とりあえず、「脱成長コミュニズム」なのです・・・・。