「コンビニ兄弟3 テンダネス門司港こがね村店 」
町田そのこ
令和5年9月1日第1刷
「節分会」
2024年(令和6年)、もう「節分」です。翌日は、「立春」。春です。また、花粉症の季節の到来です。
太山寺塔頭「龍象院」での「節分会」に参加。坐禅会の常連による節分の行事です。世界平和、日本の平和、家内の平和を祈念して、ご本尊の聖観音菩薩さまに「般若心経」を10回お唱えしました。
今年1年が、皆様にとって、良い年でありますように。
「節分」といえば、「豆まき」。
我が家では、今でも、毎年、「豆まき」をしています。子供もいないのに、希少な存在・・・というか?変わり者?
毎年、準備をするのは、細君です。ぼくは、細君の指示により、家の開口部(東・南・北)3か所から「鬼は、外」「福は、内」を連呼します。
犬が居たときは、おふざけに犬に鬼のお面をつけていたのは、懐かしい思い出です。そして、鬼役の犬は、撒いた豆を追っかけて、ボリボリと食べていましたが、その鬼役は、3年前に居なくなっちゃいました。
ちょっと、寂しくて、近所迷惑かもしれませんが、今年も、桝に入れた「豆」を撒いて、今年1年の「福は、内」を祈念します。
という季節の行事の紹介でした。
余談はここまでで、今週の読書雑感は、町田そのこさんの「コンビニ兄弟シリーズ」です。本屋大賞を受賞した「52ヘルツのクジラたち」を読んだあと、町田さん推しになったつもりで、セレクトした本です。
舞台は、福岡の門司港。
町田さんご自身が、福岡県京都郡の在住で、北九州の専門学校を卒業したらしいので、地元小説みたいなものです。
門司港と言えば、ぼくの出身地下関の対岸です。
この小説の登場人物の一人、コンビニのアルバイト店員の太郎は、下関市立大学の大学生という設定。なぜ、下関の大学生が門司港のコンビニでバイトしているのか?北九州市立大学でもいいのでは?
ローカルな話で、どうでもいいか。
小説は、コンビニの店長である志波三彦(しばみつひこ)の周辺の人たちの物語に、店長と店長の兄弟が絡んでくるという、ややこしくて、コミカルなお話です。
『志波が空を指さすと、卵色の月がぽっかりと浮かんでいた。
「満月!ああ、秋ってのは、月夜がうつくしいねえ。お客様に聞いたけれど、ここ最近風が強かったんだって?春は嵐が運んでくるというけれど、ぼくは、どんな季節も嵐に乗ってやってくるんだと思うのさ。嵐が次の季節を勢いよく連れて来るんだ」
志波の言葉を、太郎は月を見上げながら聞く。そして、確かにそうかもなあと思った。あの日の嵐は、新しい季節をオレに連れてきた。』
「あの日の嵐」がどんな嵐か?を知りたい方は、是非、読んでみてください。