パステルで描いてみよう!

マーガレット

下関で一人暮らしをしている母が、少し元気が出てきたので、絵の個展を見て来たと話していました。作者は、会社を定年後、趣味で絵を描き始めたそうですが、とても奇麗な風景画だと感心していました。モチーフは、下関の東行庵(高杉晋作の下関での居所で、ここで亡くなりました。ちなみに、辞世の句は、「おもしろき 事もなき世を おもしろく」とここまで書いて筆を落とし、下の句は晋作の最期をみとった比丘尼が、「棲みなすものは 心なりけり」と継ぎ足したそうです。晋作は、それを見て、にやりと微笑んで亡くなった。その晋作は、西行をもじって号を東行と称していました。)などの名所旧跡が多く、母が、油絵かなと思って、お尋ねしたところパステル画だとの説明だったそうです。
パステル画に甚く見せられた母からは、「あなたも、パステルで描いてみたら。パステルって簡単だと言ってましたよ。」と、私が送るハガキの裏の簡単な水彩画をパステルで描くことを勧められました。
「とても、色がきれいで、良かったわ。10号から20号ぐらいの絵が多かったけれど、油絵と違って、絵具が乾く時間が要らないので、1月ぐらいで描けるって言ってましたよ。」
母は、結構、パステル画が気に入ったようです。そのあとも、盛んに、個展で見たパステル画の話をしていました。
母の話を聞いて、以前、パステルにチャレンジしたことがあり、ハードパステルを持っていることを思い出しました。パステルは、パステルカラーとよく歌の文句にも出てきますが、何となく発色が淡い感じになる画材です。ただし、混色ができないため、多くの色のパステルが必要です。私も、探し出してみると40色ぐらいのパステルが、小箱の中に乱雑に入っていました。
本棚を探してみるとパステルの使い方の本もありました。久しぶりにパラパラとページをめくってみて、「ああ、パステルって奇麗な色がでるなあ!」と、今更ながらパステルの特徴を再確認しました。水彩絵の具は12色ぐらいを混色しながら色を作るので、私の技量に問題があるのでしょうが、うまく色が作れないことがあります。パステルは、混色をしないため、発色が、奇麗になるのでしょう。
ただし、パステルを画材として使う場合に、こすってぼかすという基本的な技法を使うために擦筆という小道具がありますが、私は、指とテシュを使います。そのため、指が汚れてしまうのが、難点です。まあ、ぼかしを入れなくても、パステル自体を持つと指が汚れてしまいます。そのため、野外でのスケッチには不向きかもしれません。
絵には、様々な描き方がありますが、私のような自己流の素人には、水彩、色鉛筆、パステルぐらいが、使いやすい画材でしょうか?と言っても、それ以外、使用したことがないので解りませんが・・・。いずれにしても、デッサン力は必要です。私は、専門的に絵の勉強をしたこともないので、とにかく、線を引いて、あとは、どうやって色付けをするかだけの簡単な絵手紙を描くのが精いっぱいなので、10号なんて大作にチャレンジすることもありませんが、母の電話で、パステルという画材をちょっと見なおしています。