「ノウゼンカズラ」と「ビヨウヤナギ」

のうぜんかずら

通りからマンションの入り口の正面に立つと、入口の三段ほどの階段の両横には、低木の「ビヨウヤナギ」と入口のひさしに巻きついた「ノウゼンカズラ」が、今を盛りとイエローとオレンジの色の華やかさを競っています。8年前に、このマンションに引っ越してきた時には、まだ、新築のためマンション周りの木々は、小さく花も葉も何だか頼りなげでしたが、今や、剪定や落葉の掃除で管理人さんの手間の一つになっています。
ノウゼンカズラ」は、ノウゼンカズラ科の中国産の落葉ツル植物です。花は、橙色か赤い色で、戸建の庭などにもよく見られます。ラッパ型の花なので、「トランペット・フラワー」とも呼ばれるようです。どちらかと言うと、派手な感じのする花ですが、「ハイビスカス」ほどの派手さはありませんし、かといって「ブーゲンビリア」のような可憐さもありません、どちらかというと、やや東洋的なイメージの花です。花言葉は、「名声、栄光、名誉」。
「ビヨウヤナギ」は、オトギリソウ科のこれも中国原産の常緑低木です。花は、黄色の五弁で、公園などの縁地によく見られます。唐の時代、「未央宮」にかかわる名前で、「未央柳」また楊貴妃にちなんで「美容柳」とも呼ばれるそうです。

『 君を見て びようやなぎ 薫るごと 胸騒を  おぼえそめきに  (北原白秋)』

葉は、柳の葉ほど長くはありませんが、形状が似ており、花は手に納まる程度。似た花に「キンシバイ」がありますが、これは、雄しべが金色に延びて金糸のように見えるのが名前の由来のようですが、「ビヨウヤナギ」と比べて雄しべは左程長くはありません。花言葉は、「有用、薬用」。ヨーロッパでは、薬草として利用されているということです。
長々と季節の花について、お話しをしましたが、次の話題に移ります。最近、俳句や川柳に興味を持って、何かにつけ言葉の遊びをしています。「ペケポン」というテレビの番組(フジテレビ)がありますが、この番組に「ペケポン川柳」というコーナーがあるのを知っていますか?数人の芸人さんが、川柳の下の句を言い当てるというゲームですが、これが、なかなか面白い。テレビを観ながら一緒になって考えるのですが、なかなか、言い当てられません。この番組では、お題となる川柳を募集しています。是非、応募してみてはいかがでしょう。番組に採用されると、3万円頂けるそうですが、全国の川柳つわものが応募されるのでしょうから、にわか川柳では、無理も承知。お遊びですが・・・・。ちなみに、今のお題は、「夏休み」。

『「絵日記の 天気欄も ・・・・・」とお題を出して、下の句は、「ノー天気」が私の応募作品です。
 夏休みの絵日記をさぼって、天気欄の記入さえしていないという意味とのんびり屋の「能天気」をかけてみましたが、どうでしょうか?ただいま、次の応募作品を検討中です。』

俳句にも、ややこり気味ですが、どうも、本格的に勉強していないので小学生レベルというか、何を、どう詠んでいいのかも理解できずに「むやみやたら」です。そのうち、毎日が日曜日になったら、俳句教室にでも通うことにしましょう。それまで、無手勝流の俳句も、また、面白いでしょう。

『「ノウゼンカズラ」と「ビヨウヤナギ」の二句ですが、
「軒つたう のうぜんかずら つるを巻く」
楊貴妃も 美容柳の あでやかさ」』

また、また、話題は変わりますが、「龍馬傳」に高杉晋作が登場。この役者さん、下関の日和山にある高杉晋作像にそっくりです。桂浜の坂本龍馬像と同じぐらいの立像ですが、その存在は、地元の人のみが知っているぐらいです。高杉晋作が、大河ドラマで採用されると人気爆発でしょうが、これは、NHK次第です。その時は、原作は、「世に棲む日々」(司馬遼太郎)です。

『「おもしろき こともなき世に おもしろく 棲みなすものは 心なりけり」(晋作辞世の句)』

そういえば、管総理大臣は、宇部市の出身で高杉晋作を信奉しているとのことですが、「世に棲む日々」は読まれているのでしょうか?「坂の上の雲」よりもお薦めの司馬ワールド満載の本です。

『動けば雷電のごとく 発すれば風雨のごとし 衆目駭然敢て正視する者なし これ我が東行高杉君に非ずや (顕彰碑 伊藤博文)』

高杉の使い走りだった伊藤博文(俊輔)ごときが、高杉晋作を「君」呼びすることとは、まことに無礼であるとは、司馬遼太郎の顕彰碑に対する感想です。なお、東行高杉とは、洒落っ気の強い高杉が、「西行法師」をもじって「号」として愛用していたものです。やれやれ、高杉晋作吉田松陰など幕末長州の話になると止まらなくなるので、この辺りで次回に譲ります。