「漢方小説」

tetu-eng2015-02-22

「漢方小説」
中島 たい子
集英社文庫
2008年1月25日第1刷
400円(税別)

最近のテレビ番組は、医療関係の紹介が多いですね。専門のお医者さんが出てきて、視聴者に、警鐘を鳴らす内容のもの、アドバイスを与えるもの、生活の改善などの指針を与えるもの、など、など、様々です。僕は、あまりどぎつい内容のものは、好きではないですが、生活改善のアドバイス的なものは、見ることがあります。

そんななかで、最近、印象に残ったのが「漢方」に関する内容のものです。要約すると、西洋薬は、ピンポイントで病気を治し、即効性はあるが、漢方薬は、ゆっくりと身体全体から、体調を改善していく、というようなことだったと思います。

特に、印象に残ったのは、風邪の引き始め(と言うか、何か、変だなと思ったとき)には、「葛根湯」ということでした。ただし、本格的に、発熱して、風邪を引いてしまったら、効果なし。次は、西洋薬のお出ましのようです。そういえば、僕も、常備薬として、「葛根湯」を持っています。何だか、だるいな?熱ぽいな?と感じたら、即、「葛根湯」。

さらに、喉のイガイガは、「龍角散」。胃の不快感は、セブリを主成分とする胃腸薬。など、けっこう、僕の周りでも、漢方が活躍しています。そう言えば、世の中でも、特に、市販の胃腸薬は、なぜか、漢方が多いですね。漢方ではありませんが、最近、見つけた優れもの「はちみつ100%のキャンデー」(扇雀飴本舗)。はちみつは、殺菌力が強く、各種栄養満点。お試しあれ。

『「陰陽五行説」とは、古代の中国で生まれた理論で、自然界や世の中の事物を解釈したり把握しようとするときに、この五つの基本要素を用いて説明づけたという。万物はこの木火土金水、西洋で言うところのエレメンツからできていて、その五つは互いに影響を与えて作用し、変化を生み、宇宙、事象、そして人間の体をも創りだしていると考える。最も古い中国人の世界観「陰陽論」と合体して「陰陽五行説」となり、後の漢の時代には政治や医学、占いや呪術にも使われた。ちなみにそれが日本に伝わったのが「陰陽道」だ。』

そして、さらに、解説は続きます。

『木は燃えて火を生む。火は燃えた後に土を生む。その土から金属が生まれ、金属に水滴がついて水が生まれる。そして、水は木を育てる。』

何だか、難しいそうですが、小説は、脚本家、川波みのり(31歳)。ある日、突然、お腹が痛くて、ロデオ・マシンのようにのたうち回わりました。すぐに、救急車をお願いしましたが、病院に到着する前には、嘘のように、痛みはなくなりました。その後、お医者さん巡りをして、様々な検査をしますが、異常なしです。最後に、駆け込んだのが「漢方医」さんでした。

『「では、舌を見せてください。ぺーっと出して。はい、裏も見せてください。
漢方医独特の診察方法だ。
「脈を診ます。手首をポンとここに置いてください。」
器用そうな三本の指が、私の脈の上に置かれた。しばし、静寂があり、そして反対の手首の脈も診た。
「じゃ、そこに横になってお腹を見せてください。」
西洋医と違って、漢方医は足をのばした状態にさせて患者の腹診をする。
「ドキドキするのは、ここでしょ?」
と言った。私は驚いて言葉も出なかった。』

漢方医、恐るべし。この小説を読むと、きっと、あなたも、漢方に興味を持ちますよ。すでに、僕は、漢方をネットで検索し、興味津々。特に充実していたサイトが、漢方メーカーの「ツムラ」及び「漢方嫌いであった医師による漢方の魅力を語るサイト」です。是非、ご覧あれ!