「方丈記」(全)
鴨長明 武田友宏編
ビギナーズ・クラッシク 日本の古典
平成19年6月25日 初版発行
令和3年1月15日 24版発行
「これは何でしょう」
これは「和太鼓のバチ」です。ゲームセンターの太鼓の名人のモノではありません。袋は、細君のお手製。後ろに映っているのは、坐禅用の座蒲(ざふ)。自宅での練習用の太鼓の代用品です。
今、世界の合言葉は、「NO WAR PLEASE」です。
「和太鼓の会」へのお誘いがあり、とりあえず、体験ということで参加してきました。
姿勢、バチの持ち方など基本的なことを教えてもらい、基本的なリズムも教えてもらいました。
なんやかんやと練習すること、3時間。汗びっしょり。先輩諸氏の動きを見ながら、見よう見まねで、適当にバチを動かしていましたが、なかなか思うような音は出ません。
そりゃそうでしょう。なんと言っても、初めての和太鼓です。
そもそも、バチを振り下ろして、どういう音が出るかも、恐る恐るです。それでも、だんだん、慣れてきて、とりあえず、バチを振り下ろして、太鼓を叩くことはできました。それはそれで、スッキリするし、結構な運動になります。
「ドン(右) ド(右) コ(左)」 「ド(右) コ(左) ドン(右)」「サッ(右) ト(右) コ(左) ドッ(右) コイ(左)」などなど。
太鼓囃子の4つのパータンを3人で太鼓の周りをまわりながら叩く・・・こんなの最初からできるわけないじゃん!
どうも、春の「桜まつり」に参加することを目標としているようです。えらいことに引き込まれました。
幼稚園児の学芸会じゃあるまし・・・と、内心、思いながらも、とりあえず、練習あとの反省会を楽しみにして、チャレンジしてみましょうか。って、もう、バチを買ってしまいました。
ということで、読書雑感ですが、なんと「方丈記」。
「鎌倉殿の13人」には、まだ、出てきませんが、鎌倉時代初期に鴨長明が書いた「方丈記」。原稿用紙に換算して25枚程度の日本三大随筆のひとつです。ちなみに、あと二つは、「枕草子」(清少納言)と「徒然草」(兼好法師)と言われています。
『ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。』
最近、人生、晩年の過ごし方について、数々の指南書のブームですが、千年、読み継がれてきた晩節考のバイブルではないでしょうか。
「広さはわずかに方丈」(3メートル四方)の粗末な庵で、念仏を唱え、和歌を詠み、琵琶を奏でて、お一人様の隠遁生活を愉しむ・・・そして、誰に看取られることもなく、ひとり息を引き取る。見事な人生のピリオッド。
『それ、三界は、ただ心ひとつなり。心、もし安からずは、象馬・七珍もよしなく、宮殿・楼閣も望みなし。今、寂しき住まひ、一間の庵、みづからこれを愛す。』
現代の小説もいいけれど、時には、こういった古典を顧みるのも、また、愉しいのでは。角川ソフィア文庫は、お手頃ですよ。