「その扉をたたく音」

「その扉をたたく音」

瀬尾 まいこ

集英社文庫

2023年11月25日第1刷

 

「確定申告」

税務署から「確定申告に関する書類」が送られてきました。書類は、「令和5年分確定申告の納付書・領収済通知書」です。

毎年の恒例行事。国税庁HPの確定申告作成コーナーから作成ガイドを読みながら、書類を作成しますが、さて、今年は、いくら納めるのか?ドキドキ!

でも、今年は、「例の裏金問題」で、テンション低め、というか、割り切れない思いは、ぼくだけでしょうか?

封筒のすみに記載されている「この社会あなたの税がいきている」このキャッチコピー、意味不明?

 

 

それにしても、「例の裏金問題」・・・政治資金規正報告書に記載していなかったのだから、政策活動費ではないので、過去5年間さかのぼって、確定申告して、納税すべきだと思いますが、なぜ、マスコミは「納税キャンペーン」をやらないのでしょうか?

 

報告書を修正すれば、法律的には、合法なのかもしれませんが、常識的に違和感がある・・・ってことは、法律が常識から逸脱しているってことでしょう。

 

5千万円も図書を買って支持者に配布した・・・という修正があったとのこと。団扇を配って選挙違反なのだから、本を配っても選挙違反じゃないのか?しかも、出版社の買収じゃないのか?

 

どうも、この問題、野党もマスコミも政治評論家も、表面をなでるように批判はしているが、厳しさがないね。

 

ぼくは、とにかく、「納税」してもらうのが、一番だと思います。使途不明金は、費用否認ですよ。誰か、勇気のある国会議員さん(地方議員も)、「納税します」っていってみたら?

 

確定申告の書類を作っていて、ついつい、長々と怒りをぶちまけました。

 

ということで、瀬尾まいこさんの「その扉をたたく音」です。

 

老人ホームでギター演奏のボランティア活動をしていた宮路(29歳無職)くん、ホームの介護士の渡部くんのサックス演奏を聞いて魅了されます。

 

宮路くんは、プロを目指していますが、鳴かず飛ばず。そこで、ギターとサックスのコラボを渡部くんに誘いかけます。そして、まずは、老人ホームのイベントでセッションすることとなりました。

 

さらに、宮路くんは、本庄のじいさんからウクレレ演奏の指導も依頼されます。

 

『本庄さんのウクレレの上達は早い。ウクレレの練習を始めて、四回目にして「上を向いて歩こう」はもう三分の一はできている。

「先生、この一人ぽっちの夜。ここの音がちょっと」

「そこ、指移動するもんな。でも、ゆっくり弾いてもいい場所だからさ。ちょっとペース落として弾いてみよっか」

「なるほど。わかりました」』

 

 

こんな調子で、老人ホームでの演奏会のセトリは、一曲目は、「東京ブギウギ」以下、「ジョニー・B・グッド」(チャック・ベリー)「抱きしめたい」(ビートルズ)「心の瞳」「上を向いて歩こう」(坂本九)に決まりました。

 

ぼくも、この演奏を聞いてみたいですね。音楽で、人と人がつながり、心が温かくなる。瀬尾まいこさんのお得意なパターンの小説でした。

 

『EmにG7。どの音もぶれていない。正しくまっすぐに弾こうと、力を込めた音だ。ウクレレの響きは、いつも陽気で気楽なわけじゃない。だけど、このウクレレは、最高だ。』