「メゾン一刻」

黄色い花

「メゾン一刻」見ましたか?
昨日のテレビ朝日スペシャルドラマ「メゾン一刻」は、一言で言って「面白かった」。新聞のテレビ欄を見ていて、何だか聞いたことのあるタイトルだし、久しぶりに伊東美咲の主演だし、他に見るものもないんだし、の「〜だし」の3連発で、人気ドラマ「ルーキーズ」の最終回(2時間スペシャル)のあとは、「メゾン一刻」を見ました。
見始めて、「あ〜、あ〜。」まったくの迂闊。何だか聞いたことあるはずです、昨年、見たテレビドラマの続編でした。このドラマは、高橋留美子さんの人気コミックのテレビドラマ化ですが、このコミック、並みのコミックにあらず。1980年代に「ビッグコミックスピリッツ」という漫画雑誌に連載され、単行本、文庫本としても発行。テレビアニメ、映画(実写版)そして、テレビドラマ(実写版)にも採用されてる作品です。高橋留美子ファンに言わせると、何を今更、ということでしょうか?
何せ、子供のころから、殆ど漫画というものに接したことのない世代なので、高橋留美子さんが、どうのような方なのか、まったく知りませんでした。コミックの世界では、直木賞芥川賞の受賞作家で、尚且つ、人気作家に匹敵される方だと比喩してよろしいのでしょうか?唯一、私の知っているコミックでは、弟が奈良にいる頃に、神戸の私の家に毎週、遊びにきていましたが、その時、「タッチ」を読んでいたので、借用して読んだのと、子供が小さい時に、「スラムダンク」を読んでいて、家族共通の話題として、私も、それを読んだくらいです。この2シリーズは、結構、面白かったと記憶しています。
さて、今更ですが、「メゾン一刻」のストーリーを紹介すると、痛快ラブコメデイです。ある時、「一刻館」という名の古いアパートの管理人さんに若くて綺麗な未亡人音無響子がやってきます。ドラマは、そこからスタート。前回は、「一刻館」の住人大学浪人生の五代裕作が響子に思いを寄せながらも大学受験に挑み、何とか三流大学に合格するところまでだったと思います。今回は、五代裕作が大学を卒業して就職するまでの間に、響子にプロポーズをして、ゴールインするというハッピーエンドです。もちろん、ハッピーエンドまでの「一刻館」の他の個性豊かな住人との掛け合い、響子にプロポーズしたテニスコーチとの掛け合い、そして、響子と裕作のコメデイタッチの掛け合い、すれ違いの連続です。
小説も面白いですが、コミックも面白いストーリーの作品が沢山あります。特に、「メゾン一刻」は、単純なラブコメデイですが、ストーリーが単純だけに、そのストーリーの中に、知らず知らずのうちに入り込めていき、「一刻館」の住人の一人となって、響子と裕作を応援してしまう自分が、「一刻館」のそこに居る錯覚に陥ります。小説に限らず、コミックも、読者を、まんまとその錯覚に陥らせることができれば、成功なのでしょう。
「メゾン一刻」を見ていて、私は、時には、「一刻館」の時計台の上から、時には、庭の隅から、時には、廊下の端っこから、響子と裕作を見ていたように思います。私は、ハマってしまうと、手元に全巻揃えてしまう習性があります。「メゾン一刻」を全巻揃えてしまうと、復刻版で、6,000円で買えるそうです。そう言えば、「タッチ」は、弟が全巻を貸してくれましたが、「スラムダンク」は、家族で発売日を待ちながら、全巻揃えてしまいました。
「メゾン一刻」もやがて本箱にワイド版コミック文庫本10巻が並ぶこととなりそうです。