「めぞん一刻」(ワイド版コミック文庫本10巻)

めぞん

めぞん一刻」(ワイド版コミック文庫本10巻)

今年の7月にテレビ朝日スペシャルドラマ「めぞん一刻」を見て、その面白さについてこのブログで紹介しました。その後、このコミックについて、すっかり忘れていましたが、先週、息子が貸本屋から「めぞん一刻」(ワイド版コミック文庫本10巻)を借りてきて、リビングのソファーに寝転んで読んでいるのを見つけて、
「おっ、面白そうなの読んでるじゃんか?」
「うん。」
「それって、お前が生まれる前の漫画だぞ!」
「知ってるよ。最近、流行ってるんやで。」
「へえ〜。」
そこから、私のチャレンジが始まりました。10巻の返済期限は、今から、1週間とのこと。ワイド版コミック文庫本は、1巻に16話が掲載されており、どう頑張っても、会社から帰宅して、1時間〜2時間に1巻を読み切るのが精一杯です。
「何で、10巻も一辺に借りてきたん?」
「10巻だと1冊70円が50円になるんよ。」
「ふ〜ん、パチンコでは、1万ぐらい負けるくせに、せこいな〜。」
いずれにしても、1週間以内に読みあげなければなりません。1980年から1987年まで「ビッグコミックスピリッツ」に連載せれ、161話にわたる大長編コミックです。ところが、読み始めると、主人公の音無響子五代裕作の、すれ違いあう気持ちと、ちょっと甘くてまどろっこしい愛の行方に読者は翻弄されます。あれよ、あれよ、という間に、10巻読み切ってしまいました。
結末は、6年の恋を実らして、ハッピーエンドですが、そこで、結婚式の後に、私から、裕作くんと響子さんに架空のインタビューをしてみました。

Papa「五代裕作くん、千草響子さん(旧姓に戻って挙式)、本日は、おめでとうございます。」
裕作・響子「ありがとうございます」
Papa「裕作くん、何故、6年前、一刻館を出ようとしたのに、飛び出さなかったのですか?」
裕作「それは、新しい管理人さんが来たときに、僕は、雷に打たれたように、この人が、将来、僕の奥さんになってくれる人だと、思ったからですよ。」
Papa「でも、6年もかかりましたね。」
裕作「それは、仕方ありませんよ。僕は、大学浪人中だったし、大学に入学しても、収入もないのに結婚なんて申し込めませんよ。卒業しても、就職に失敗するし、保育園やキャバレーで働いて、やっと、自分の道を見つけました。保母さんですが、その頃から、僕は、彼女とまじめに向き合えるようになったと思います。」
Papa「響子さんは、最初は、五代くんのことを意識していましたか?」
響子「それはありません。まだ、私の心の中には、総一郎さんが居ました。」
Papa「でも、結婚の前に、五代くんが総一郎さんの御墓の前で言った言葉はよかったですね。『総一郎さんの居る響子さんのすべてを受け入れます。』っていった趣旨だったと思いますが・・・」
裕作「そうです、その時、素直にそういった気持になりました。」
Papa「響子さんは、傍で聞いていましたね。」
響子「ええ、とても、嬉しかったです。あの時、私たちは、結婚できると思いました。」
Papa「響子さんは、何時頃から、五代くんを意識しましたか?」
響子「えっ、う〜ん。浪人だったころ、ほんと言うと、二人で初詣に行きましたが、その頃から、なんとなく!」
裕作「えっ、そんなに早く!それから、6年も、僕は、待ったんだよ!」
響子「でも、その頃は、あなたも大学受験もあったし、大学生の頃は、七尾こずえちゃんとも付き合ってたしょ。教育実習の頃は、八神いぶきさんに・・・・」
裕作「こずえちゃんは、何でもないし、八神さんには、困っていました。響子さんだって、三鷹さんが居たじゃないですか?」
響子「三鷹さんは強引だったから!それより、あなたが、ハッキリしないからです。」
裕作「そうじゃなくて、響子さんが解ってくれなかったんです。」
Papa「ちょっと、ちょっと、それじゃ、また、振り出しに戻りますね。七尾さんは、会社の同僚と結婚したし、三鷹さんは、九条明日奈さんと結婚しましたね。」
裕作「そうですね。2人ともいい友達です。」
響子「それに、一刻館の皆さんにも感謝しています。一の瀬花枝さんは、宴会好きですが、ほんとは、私たちを心から理解していました。」
裕作「六本木朱美さんも同じです。四谷さんは、解らないけれど?」
(四谷「ハックション!今日は、冷えますね〜」)
裕作・響子「本当に長い間、読者の皆様には、ハラハラさせてばかりで、申し訳ありません。」
Papa「いえ、いえ、四谷さんではありませんが、二人を覗き見していて、愉快でした。是非、結婚後のお二人も覗き見したいものです。」
裕作・響子「折角ですが、絶対に、お断りします」
Papa「最後には、意気のあったところで、本日は、おめでとうございました。」

でも、二人は一刻館から離れられずに、「春香」が誕生しても、一の瀬さん、四谷さんの居る一刻館に住み続けることとなります。「ここは、お父さんとお母さんが初めて出会った場所だから。」と、響子は、春香に囁きます。