「ビブリア古書堂の事件手帖<Ⅲ>~扉子と虚ろな夢~」
三上 延
2022年3月25日初版
田舎の一軒家 神戸と言っても、ちょっと、西に行けば、もう、田舎の風景が広がります。車を降りて、ひょいと見渡すと、見慣れた民家も、なんとなく、風情があると思ったので、ひょいと、スケッチ。
今、世界の合言葉は、「NO WAR PLEASE」です。
今週、久しぶりに・・・コロナ以前だから2年ぶりかな、いや、3年ぶりかな・・・近くの大学の図書館に行きました。
コロナの影響で、一般利用が制限されていましたが、漸く、解禁されました。利用カードの期限が過ぎていたので、更新手続きもしました。
ついでに、学生食堂に行って、定食も食べました。食堂は、学生さんでいっぱい。でも、机の上は、アクリル板で仕切られて、まるで、「飼い葉おけ」に顔を突っ込んで食べているようです。
それでも、学生さんたちは、賑やかに会話を楽しんでいます。彼らに、「黙食」といっても、そりゃ、無理でしょう。
図書館は、電子辞書片手に勉強している子、文庫本を読んでいる子、ぼんやり外を眺めている子、うつ伏せになって昼寝を愉しんでいる子、うむ、いつもの景色です。
試験前でもないのに以前よりも、多くの学生が利用しているかも。若い人たちは、リモートの世界から、対面の世界を懐かしんで、愉しんでいるのでしょう。
ぼくは、窓際で、春の陽をうけながら、なかなか読み進むことができない「人新世の「資本論」」を読み始めました。が、やがて、ウトウト・・・。
余談はここまで、ハイ、1年ぶりの「ビブリア」です。この巻で10巻目、8巻目からは、物語の主役が、篠川栞子から、娘の扉子になってきました。
「ビブリア」とは、10年以上のお付き合いになります。シリーズ本で、続けて読んでいるのは、「ビブリア」だけですね。
ご存知ない方のために、ビブリア古書堂は、鎌倉の古本屋さんです。その店主が、篠川栞子、普段は、奥手の女性ですが、本の話になると人が変わります。栞子の旦那が、大輔。本を読むと頭が痛くなります。
第1巻では、二人は、店主とアルバイトの関係でしたが、やがて、恋人となり、結婚して、子供も生まれました。その子・・・扉子は、高校生になりました。やれやれ、こっちが歳をとるはずです。
「ビブリア」は、単なる古本屋ではなく、古書にまつわる様々な謎解きを請け負います。今回のターゲット古書は、夢野久作の「ドグラ・マグラ」、そして、ちょっと気になる本が、山田風太郎の「人間臨終図鑑」です。
『「本の好きな人の考えは、その人の好きな本、大事にしている本から分かるものです」』
さて、あなたは、本が好きですか?
ぼくの考え方は、たぶん、高校時代に読んだ、司馬遼太郎の「世に棲む日日」「坂の上の雲」に影響されていると思います。単行本と読書用の文庫本を大事にしているのが、その証拠でしょう。