「三千円の使いかた」

「三千円の使いかた」

原田 ひ香

中公文庫

2022年11月20日第20刷

 



書初め

ぼくの乱雑な自称「藤庵」と名付けた一角です。ここで、ブログを書いたり、お習字の練習をしたり、ウクレレを弾いたり、本を読んだりなどなど。

「広さはわづかに方丈、高さは七尺がうち也」(おおむね四畳半)(「方丈記」より)

今日は、新年に応募する「書初め」を書きました。何枚書いても、出来栄えに左程の差がないので、そろそろ諦めますか。なかなかに、自分でも、納得できる作品は、書けないものです。

修行が足らないといえば、そのとおり。

 

木曜日のこと、「ユカイなジジィ達」と称する4人組の忘年会で痛飲。朝の散歩の時、同好の士に「飲み過ぎましたね」と看破されました。まだ、アルコールが残っている様子。

 

そこで、アルコールを吹き飛ばすために、「なでしこの湯」までウオーキングを決行。約7キロ(アップダウンを考慮すると8キロ程度の負担か)。約2時間。

 

好天に恵まれて、途中でセーターを脱ぎ、ダウンを脱ぎ、まるで「北風と太陽」みたいです。それでも、背中にうっすらと汗を掻いてしまいました。着替えを持ってくればよかったと・・・大いに反省。

 

「なでしこの湯」でランチを済ませ、ラジウム温泉でホッコリ。サウナにも入って、今はやりの「整え」ました。リラックスルームで、寝ころんで読書。すこし、ウトウト。

 

帰りは、専用バスで最寄りの駅まで送ってもらい、無事、地下鉄で帰宅。このパターンは、今年、2度目です。総予算、約2千円の贅沢な小旅行でした。

 

今年最後の読書雑感は、原田ひ香さんの「三千円の使いかた」。細君が、読みかけにしていたので、どれどれと拾いあげて読了。単子本・文庫本を併せて70万部の大ベストセラー。

 

年初からテレビドラマにもなって、細君は、それを見ていたので、途中で読むのを止めたようです。

 

ぼくも、本屋さんで見かけてはいたのですが、ハウツー本かなと勘違いしていました。

 

御厨家の四人の女性たちのお金についての物語の連作です。

 

73歳からハローワークで職を求めパート勤めをする祖母の琴子(貯金一千万円)、習い事に熱心な母の智子(貯金百万年)、結婚前証券会社勤務でしっかり者の姉の真帆(貯金六百万円)、そして、就職して理想の一人暮らしを始めた私の美穂(貯金三十万円)です。

 

美穂の彼氏の翔平に多額の奨学金の返済があることが判明・・・

『人生にはどうにもならないことがたくさんありますよね。

例えば、年齢、病気、性別、時間・・・・・

ある種の借金もその一つなんじゃないかと思うのです。だったら、借金がある私たちが幸せになれないなんてことはおかしくないでしょうか?

そんなふうに考えたらいけないでしょうか?

お金や節約は、人が幸せにあるためのもの。それが目的になったらいけない。

これはお祖母ちゃんの言葉ですが、私も今、心からそう思うのです。』

 

 

垣谷美雨さん解説

 

『「他人(ひと)は他人、自分は自分」と、あなたは心の底から割り切れていますか?』

 

うむ、含蓄です。

 

今年1年、ご愛読ありがとうございました。来年も、よろしくお願いいたします。