「ヴィオラ母さん」

ヴィオラ母さん」

ヤマザキマリ

文藝春秋

2020年10月25日第7刷発行

 

 

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6時、起床。散歩に出かけて、6時半帰宅。自分の部屋で、7時過ぎまで、新聞を読む。日経新聞の「私の履歴書」、新聞小説の「ミチクサ先生(伊集院静)」は絶対の日課

 

7時過ぎからNHKニュース「おはよう日本」を見ながら、朝食を済ませて、お片づけをする。ソファーに座って、「おちょやん」を見て、「あさイチ」を8時半ぐらいまで見る。そして、食後の歯磨きのあと、自分の部屋でゴソゴソし始める。

 

これが、ほぼ、ぼくの毎日の日課

 

あさイチ」の金曜日は、ゲストが出演する。あるとき、「ヤマザキマリ」さんでした。ヤマザキマリさんは、本業は、漫画家かな?「テルマエ・ロマエ」の作者だそうです。最近は、物書きとして、いろいろ人生指南的なものを書いているようです。

 

あさイチ」に出演した時の話が面白かったので、買ったのが、「ヴィオラ母さん」です。まったく、すぐに感化されるのが、ぼくの悪いキャラクターですね。

 

そうそう、話はごろりと変わりますが、日本では、「あさイチ」といえば、ワイドショーといいますが、これは、まったくの和製英語らしいです。英語に訳すと、

The morning tabloid news shows

The morning entertainment news

The morning talk shows

らしいです。って、どうでもいい話でした。

 

さて、「ヴィオラ母さん」って、どんな内容?これは、小説ではありません。ヤマザキマリさんの母親のお話。母親は「リョウコさん」といいます。この方、書かれている内容が誇張の無い事実であれば、相当な破天荒な女傑ですね。

 

・・・でも、多分、話を面白くするために誇張されていると・・・ぼくは、思いますが、それは、ヤマザキマリさんに聞いてみないとわかりません。

 

「リョウコさん」のこと、簡単にご紹介すると、現在、御年八十八歳(昭和八年生れ)。良家のご令嬢の育ちらしいです。女子大学を卒業後、会計事務所に勤めていましたが、二十七歳のとき、札幌交響楽団ヴィオラ奏者として、加入。

 

当然、単身、北海道に移住。それから、親とは絶縁とのこと。指揮者の男性と結婚して「ヤマザキマリ」を出産するが、その男性は、早くに他界。それから、シングルマザーとして、演奏活動と子育てに大奮闘。その大奮闘は、波瀾万丈な人生だったらしいです。

 

『この本は、子育てや女性の自立を支えるハウツー本ではないし、そもそも多様な悩みを抱えた昨今の日本の女性たちの役に立つかどうかもわからない。でもひとまず、鼻息荒く駆け抜ける野生の馬のように自分の選んだ仕事をし、子供を育ててきた一人の凄まじき女の姿を思い浮かべてもらうことで、自分や子供の未来に対してどこまでも開かれた、風通しの良い気持ちになってくれたら筆者も嬉しく思う。』

 

とのことです。人は、何か一つ、他者から抜きにでるものがあることは、幸せなことです。「リョウコさん」は、音楽・・・ヴィオラがそうだったのでしょう。だから、ヴィオラを信じて、一見、破天荒に見えるような人生ですが、確信した人生を送ってこられたと思います。・・・ぼくには、ないものです。

 

「五体字典」

鈴木香雨

文海堂

昭和45年12月30日発行

 

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 ぼくが、お習字を始めたことは、ブログに書きました。

 

早いもので、もう、1年が過ぎました。すぐに飽きるかと思いましたが、他に、特別、やることもないので今日まで、続いています。が、最近は、少しずつ、面白さ・・・というか、「漢字」という文字に興味がわいてきたようです。

 

先月からは、条幅にも手を出して、50年ぶりに、狭い机のうえで、工夫しながら書いています。「首をひねりながら」、行書や草書も、お手本を参考に、書いていますが・・・。

 

「首をひねりながら」とは、字の崩し方がわからない?書き順がわからない?

 

そんなとき、お役に立つのが、「五体字典」です。ぼくの「五体字典」は、高校のときに買ったものなので、昭和45年発行のものです。

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古いものを大事に持っているよネ。

 

「五体字典」って何?「篆書体、楷書体、隷書体、行書体、草書体」と、五つの書体を表わした「漢字」の書き方の辞書です。

 

『「天地をうごかすばかりの言の葉の誠の道をきわめよ。文字は心の声、書は心の鏡。」というごとく、書はその人の心を反映させるものです。

漢字を正しく学ぶには、先ず、其の変化の順序を知らねばなりません。と同時に字を上手に書く、書写能力を向上させる、美的情操の涵養、人格の修養という点にあります。

(著者の言葉から)』

 

成程、ぼくのお習字が、やがて、書道となるのは、何時のことかはわかりませんが、これも、修行ですか?

 

しか~し、便利になったものです。2つの無料アプリを見つけました。ご紹介しましょう。

 

「書道辞典」すべての書体が網羅されているほか、王義之、顔真卿などの書家の墨蹟の写真を掲載・・・これって、中国のアプリかな?そこが、ちーと、ヤバそう?

 

「筆順辞典」・・・漢字の筆順が一目でわかる。これは、便利です。お習字をやらない方も、これは、ダウンロードお薦めです。難しい漢字の筆順は、ある意味、芸術ですよ。

 

これがあれば、「五体字典」で、ページをめくる必要がなくなります。ほんと、世の中、便利になりました。それでも、やはり、アナログなやり方も、捨てがたい。古い人間だから、仕方がない。

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あっ、そうそう、写真の条幅・・・中途半端ですが、あそこで、墨がなくなりました。ぼくは、墨汁を使わないので、墨がなくなれば、本日の練習はおわりです。

 

それでは、また、明日か?明後日か?墨をすりすりして、「全集中の呼吸」で、「美的情操の涵養、人格の修養」に励むこととします。

 

「スパイの妻」

「スパイの妻」

行成 薫

講談社文庫

2020年10月7日第4刷発行

 

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巻頭の写真、どこか不思議だと思いませんか?

よ~く、見てください。

わかりましたか?

 

そうです。この写真、部屋の中から、黒く磨き上げられた座卓に、スマホをセットして、外のお庭と、座卓に写り込んだ景色を撮影したものです。きれいでしょう。

 

場所は、福崎の「応聖寺」です。左程、大きなお寺ではありませんが、本堂からお座敷に入ると、裏山の綺麗な紅葉を見ることができます。

 

ぼくが、この写真を撮った後にも、お若い女性のグループが、同じようにスマホをセットして、撮影していたので、「インスタ映え」するってことかな。

 

お抹茶と和菓子の「お!も!て!な!し!」もあります。真っ赤な毛氈のうえに座って、ゆっくりとお庭を鑑賞しながら、お抹茶をいただくことができます。こんなとき、日本人でよかったね。

 

「スパイの妻」

 

ただいま、上映中の映画の原作本です。

 

ときは、太平洋戦争前夜。ところは、神戸・・・この小説、舞台は、神戸、そして新京、哈爾濱(ハルピン)です。

 

主人公は、貿易商の妻、福原聡子、夫の優作。

 

物語は、八重子(聡子の子供)の息子が、片づけをしていた二階から、古い映写機とフィルムを見つけたところから始まります。それを見たとき、八重子は、「スパイの子」と揶揄された幼いころを思い出しました。

 

賢明な読者の方は、もう、お分かりだと思います。「べた」な物語の始まりです。そう、そのフィルムには、母であり、祖母である聡子の姿が写っていました。

『「スパイの妻」と書かれたフイルムに残っていたのは、生前の母の姿だった。どういった意図で作られた映像なのかはわからなかったが、化粧をし、洒落た洋服で着飾った母の姿に、八重子はひどく驚いた。八重子の記憶の中の母は、化粧っ気がなく、服装はいつも量販品で地味だったからだ。だが、壁一面に映った母の顔は、凛としていて、とても美しかった。』

小説の場面は、戦前の神戸に大きく展開します。

 

聡子は、貿易商の夫と、幸せな生活を送っていました。あるとき、夫の優作は、関東軍との薬品の納入の取引で満州に出張します。ところが、満州から帰国した優作の様子に異変を感じました。満州で、優作に何があったのか?

 

聡子の周辺に、憲兵隊や特高の影が・・・。そして、謎の女性、草壁弘子の存在。夫は、スパイなのか?何も、話してくれない夫・・・。

 

久しぶりのサスペンス小説でしたが、ただし、なんというか?「キレ」が、いまいちという感じでした。サスペンスは、ドキドキ感と「謎」が「謎」を呼ぶという展開に「キレ」が必要でしょう。たぶん、先が読めてしまうためでしょうか?

 

映画は、好評らしいですが、まあ、コロナのこの時期、シアターに足を運ぶのは、ちょっと、敬遠ですね。

「文藝春秋」が面白くない

「文藝春秋」が面白くない

 

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R175を北上していくと(最近、R175マニアかな?)、思わぬ出会いがあります。

 

先日、西脇でのランチのあと、細君の要望で、ご朱印収集のため、柏原(かいばら)八幡宮まで、足を延ばしました。ここ、西脇からR175からR176を、約30分、北上。すると、古びた城下町と思われる街並みを発見。

 

ここは、何?ここは、織田家の城下町「柏原」らしい。そもそも、織田信長の弟である信包(のぶかね)から始まり、一旦は、廃絶されるが、信長の次男の信雄(のぶかつ)から数えて4代目が、再び、入封されて、明治の廃藩置県まで、織田家が、この地を治めたとのこと。

 

へぇ~~~~!こんなところに(失礼ですが、丹波の山のなか)、織田家の子孫が・・・。

 

丹波市役所柏原支所(巻頭のスケッチ)で、「かいばらおさんぽマップ」をいただきましたが、えっ、お洒落なお店があるじゃないですか。よ~し、今度は、柏原を目的地として、「ぶらり~」しよう・・・と思ってから、まだ、行けていません。

 

余談は、このくらいにして、「文藝春秋」が面白くない。って、何が面白くないかというと、ぼくは、毎月「文藝春秋」を購読して、うん十年。まず、ページを開いて、巻頭随筆を楽しみにしています。

 

この巻頭随筆は、文藝春秋の創刊、大正12年からの、伝統ある随筆です。

 

かの有名なる、芥川龍之介の晩年の随筆「侏儒(しゅじゅ)の言葉」(写真は、初版本の復刻版・・・本箱の隅にあったので、ご紹介します。)から、数十年、ぼくが、文藝春秋を読み始めたころは、司馬遼太郎「この国のかたち」でした。

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つぎは、阿川弘之「葭(よし)の髄から」、ここまでは、作家による文章の極みを感じさせる名随筆でした。

 

ちょっと、毛色が変わって立花隆「日本再生」、まあまあ、反骨の精神のあるジャーナリストとして、プリンシプルを感じさせる随筆でしたが・・・・。ここまでです。

 

失礼ながら、藤原正彦さんの「古風堂々」は、やや品性に欠けるところがあります。藤原正彦さんは著名な数学者であり、新田次郎のご子息であり、「国家の品格」の著者ですが、「品格」はどこに行ったのでしょうか?

 

数学者と言えば、日本数学史上最大の数学者といわれた岡潔の「春宵十話」は、品位あふれる名随筆でしたが・・・。

 

ぼくは、だからといって、文藝春秋の購読を辞めるつもりはないのですが、藤原先生・・・77歳でお元気なのはわかりましたから、受け狙いの下ネタまがいはいいです。もっと、品格のある随筆をお願いします。

 

それが、今週の「ぼくの主張」です。

 

「君が夏を走らせる」

「君が夏を走らせる」

瀬尾まいこ

新潮文庫

令和2年7月1日初版発行

  

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また、また、コロナが流行しだしました。第三波。兵庫県の感染者も、更新、更新の連続です。100人超は、もうすぐです。そうならなければいいですが・・・。毎日の情報番組は、また、感染症のお勉強みたいです。

 

とにかく、原理原則に忠実に、「三蜜」を避けること、マスク、消毒、手洗いの励行ですかね。ちょっと、ぼくも、揺るぎ気味ですね。反省!反省!なんせ、高齢者ですから・・・。

 

話は変わりますが、もう、年賀状の季節ですね。今年も、200枚、買ってきましたよ。今月、印刷して、来月は、宛名書きをします。最近は、表も裏も、印刷の方が多いようですが、せめて、宛名書きくらいは、と、下手な字ですが、頑張っています。

 

宛名書きを見ると、あ~、これは、誰それの年賀状だな。と、懐かしく思うのも、正月の恒例でしょう。それと、ぼくは、下手なポストカードの水彩画を貼り付けています。来年の画は、「明石海峡大橋とフェリー」です。皆さまには、一足早く、公開しました。

 

さて、また、最近、お気に入りの瀬尾まいこさんです。

 

『「おお、鈴香じゃねえか。バイバイ」

俺が声をかけると、先輩に抱きかかえられた鈴香が大きな声で何やら叫んだ。

「なんだ、鈴香?どうした?」

アパートのほうに一歩近づくと、鈴香は手を振りながらさらに声を張り上げた。

「ばんばって!」

濃い色の西日に照らされた顔。まぶしい日差しの中でもまっすぐ見開く瞳。日に焼けて少しはしまって見えるようになったふっくらした頬。ちょこんとした鼻に淡い色の唇。この夏、間近でずっと見てきた顔に、俺も手を上げて応えた。

「おお。鈴香もな」

「ばんばって!」

「ああ、わかってる。わかってるぜ」

俺が手を振ると、鈴香は満足そうな顔で「ぶんぶー」と手を高く上げた。夕焼けが鈴香の指先まで照らしている。』

 俺(大田くん)は、十六歳。ろくに高校にも行かないで、なにか、やりたいこともない。夏休み前、高校を中退した先輩から、突然の電話。嫁さんが出産のため、入院するので、1か月、先輩が会社に行っている間、娘の鈴香の面倒を見てほしい。とのこと。

 

鈴香は、1歳十か月。

 

そりゃ、無理でしょう。昔、子供が2歳のころ、同じ年ごろの女の子を1日だけ預かったことがあるが、とてもじゃないが、ヘトヘトに疲れてしまいました。高校生の男の子に、1歳十か月の女の子の世話なんて、できるわけがない。

 

そこは、小説ですね。俺も、断ったが、断り切れずに、1か月、鈴香の世話をすることになった。

 

さあ、案の定、大変、大変!俺と鈴香の奮闘記のはじまり!はじまり!です。

 

なんだか、子供の小さいころを思い出しました。瀬尾まいこさんの青春奮闘記でした。

 

なお、俺(大田くん)には、前作『あと少し、もう少し』でも出逢えるそうです。今度、逢いに行ってみようかな。

 

「あやつられ文楽鑑賞」

「あやつられ文楽鑑賞」

三浦しをん

双葉文庫

2011年9月18日初版発行

 

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And the dreams that you dare to dream

Really do come true

 「OVER THE RAINBOW」のフレーズ。日本語訳は、ご自由に。

For autumn, it is the evening that is most beautiful. The sky shines red, and just as the sun is about to sink into the mountain, you see three or four crows flying home.

 「The Pillow Book」の一節。日本語訳は、ご自由に。

 

ちょっと、気分を変えてのブログの始まりです。

 

が、やっぱり、書いておかなければならない先週の「秋の天皇賞」。また、競馬の話か?うんざりの方も、今日は、短めにします。

 

またまた、歴史に残る記録です。アーモンドアイが芝G1で8勝目を達成。皇帝シンボリルドルフが7勝して、その後、7勝馬はいますが、ついに、8勝馬が生まれました。しかも、牝馬が達成です。馬の世界も、人間の世界も、女性が強し。

 

なお、蛇足ですが、ぼくも、記録にも記憶にもない、史上初の秋のG1で4連勝。儲かりもしないが、損もしない。でも、勝ち馬投票券が当たると気分上々。

 

さて、三浦しをんさん、最近、ご無沙汰。ついに、本箱から、古い本を引っ張り出して、すっかり、寡作となった三浦しをんさんを偲んでいます。そういえば、有川浩さんも、最近、お見掛けしませんね。有川浩さんも、すっかり、寡作となってきましたか?

 

ぼくは、お二人とも、新作がでれば、(もちろん、文庫本になってからですが)追っかけるように読んでいましたが、三浦しをんさんは、昨年3月の「あの家に暮らす四人の女」、有川浩さんは、一昨年6月の「明日の子供たち」以来、ご無沙汰です。

 

もともと、本屋さんで、ウロウロしながら、新刊の文庫本を物色して、作家を選ばないタイプでしたが、この二人は、特別。このところは、原田マハさん、小川糸さん、瀬尾まいこさんに興味津々かな。

 

だいたいに、寡作となってくると、エッセーや種本が多くなります。

 

「あやつられ文楽鑑賞」も、「仏果を得ず」の種本です。「仏果を得ず」は、文楽をモチーフにしたお仕事小説。興味のあるかたは、「仏果を得ず」を先に読んで、「あやつられ文楽鑑賞」を読むと、あなたは、もう、文楽通になります。

文楽の魅力に一度はまると、あやつられるように劇場に行ってしまうので、きわめて危険だ。つれないホストがふと見せる甘苦い微笑に骨抜きにされ、貢ぎまくるひとの気持ちがよくわかる。

 では、一緒に、「ちょっととっつきにくいけど、じっくりつきあってみると楽しかったりかわいかったり泣けたり笑えたりするニクイやつ、その名も文楽くん」の世界を、そっと覗いてみようではありませんか!』

 文楽、劇場に行ってみたいけど・・・今はね?

「ホワイトラビット」

「ホワイトラビット」

伊坂幸太郎

新潮文庫

令和2年7月日初版発行

 

 

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先週、歴史的瞬間に立ち会いました。

 

興味のない人は、スルーしてください。競馬の話です。

 

先々週、秋華賞(むかしは、エリザベス女王杯だった。)で無敗の三冠牝馬桜花賞オークス秋華賞)が誕生。これは、史上初の快挙。その馬は、デアリングタクト。鞍上は、松山弘平

 

そして、先週、菊花賞で無敗の三冠牡馬(皐月賞、ダービー、菊花賞)が誕生。過去には、父・ディープインパクト、皇帝シンボリルドルフのみ。その馬は、コントレイル。鞍上は、福永祐一

 

牡馬・牝馬がともに、同一年度開催で三冠を達成するのは、史上初。

 

やっていてよかった「競馬」。生きているうちに、こんな凄いシーンを見ることができるなんて、・・・といっても、競馬をやらない人にとっては、どうでもいいことかもしれませんが・・・。

 

もっと、どうしようもなく、ビックリなのは、過去の三冠牝馬6頭のうち5頭スティルインラブアパパネ、ジェイティルドンナ、アーモンドアイ、デアリングタクト)、過去の三冠牡馬8頭のうち6頭(ミスターシービーシンボリルドルフナリタブライアンディープインパクトオルフェーヴル、コントレイル)は、ぼくが競馬を嗜むようになってからの名馬たちです。

 

とくに、先週の菊花賞は、歴史の残る、デッドヒートでした。4コーナーから直線に入って、振り切りにかかるコントレイル、虎視眈々と圧力をかけていたルメール騎乗のアリストテレス、譲らないコントレイル、追いすがるアリストテレス、耐えて!耐えて!首差で、先着したコントレイル。これが、競馬の醍醐味です。

 

あやや~。競馬の話をしていると、時間と紙面を忘れてしまいます。

 

お久しぶり~。伊坂幸太郎さんです。

 

伊坂幸太郎ワールドの全開です。というか、いままで以上に炸裂かも。キーワードは、オリオン座、そして、ジャンバルジャン

 

泥棒の三人組。なぜか、「レ・ミゼラブル」を愛読。ぼくは、少年少女世界文学全集かな?子供のころ「ああ無情」をよんだことがあるけれど、全訳の本は、読んだことがありません。そのころ、「モンテクリスト伯巌窟王)」も読んだかも。

 

誘拐をビジネスとする犯罪グループ。グループのコンサルタントの男、なぜか、星座に詳しく、とくに、オリオン座の蘊蓄を披露する。

 

この事件「白兎事件」。主役は、誘拐ビジネスグループの一員の兎田孝則。妻の綿子ちゃんが、同じグループに誘拐されるという奇妙な事件から始まる。

 

そして、なぜか、仙台の住宅街で、立てこもり事件が発生する。警察特殊部隊SUTが出動する。人質の家族の隠された秘密。立てこもり犯人の要求は。

 

これは、ミステリーか、それとも、伊坂マジックか。全編にわたって、三分の一を読んでも、何が何だかわからない???こんな小説・・・面白いといっていいのか?

 

伊坂さん、はじけ過ぎでは???