「配達のあかずきん」

tetu-eng2016-01-24

「配達のあかずきん」
大崎 梢
創元推理文庫
2010年2月5日第8刷

やれやれ、また、体調の不良の愚痴から始まります。

年末から、引き続き、左の腰の痛みというか、腰痛独特の重い感じ、違和感がすっきりしませんね。おかげで、ウオーキングをやや自重しています。1日、1万2千歩から3千歩を目標としていましたが、すこし、レベルを下げますかね。

しかし、最近、「あなたの腰痛の原因は脳です」というテレビ番組を観て、「脳」の働きが厄介であることを知りました。簡単に説明すると、なんと、腰痛の80%が、過去の痛みの記憶が、よみがえって痛みを感じるということです。

とすると、ぼくは、今、過去の亡霊に悩まされているということになり、患部に何をしても意味がないということになります。脳を洗浄して、痛みの記憶を消去するしかないのか。いやいや、温熱治療、軽い運動で、痛みを感じない時間をふやして、痛みのない記憶を上書きするということらしいです。

結局、腰痛は、「痛いの痛いの飛んでいけ!」を呪文のように唱えて、気長にお付き合いをしていくしかないということらしいです。

と言うことで、余談はこれまでとして、成風堂書店事件メモシリーズの第一弾「配達のあかずきん」の読書雑感に入ります。創元推理文庫からの出版なので、当然、推理小説です。でも、ドキドキ、ハラハラな推理小説とは、ちょいと、違っています。舞台が、書店ですからね。

『駅ビルの六階にある本屋、成風堂のフロアで、杏子は中年の女性客に呼び止められた。
「ねえ、あなた。ここの店員さんでしょ?」
杏子は仕事用の微笑みを浮かべて、如才なく応じた。
「はい。何かお探しでしょうか」
「さっきからうろうろしているんだけど、ほしい本がみつけられなくって」
「どのような本ですか」
女性客が考えこんだので、杏子は補充しようと思って抱えていた新刊本を、ひとまず手近なブックトラックに載せた。
「それがタイトルも書いた人もわからないの」
「はあ・・・・」
「でね、どういう内容かも、よくわからないのよね」
「え?」』

お客様の探している本をみつけるのも、書店員のひとつの仕事です。余談ですが、このまえ、紀伊国屋で、有川浩の「ラブコメ今昔」を自分で探せなくて、書店員さんに頼んだら、倉庫から、探し出してくれました。でも、本当に探していたのは、「空の広報室」だったのですが、ぼくの勘違いで、別のタイトルを告げてしまったというオチがついてますが・・・!

しっかりものの杏子さんと、とんちが効いたアルバイトの多絵さんが、書店で起きるトラブルなどを、つぎつぎと解決していく推理小説というより、一休さん的なライトなお話しです。

「本邦初の本格書店ミステリー」なんて、打ち出していますが、ガチガチの推理小説ファンには、物足りないストーリーでしょう。

実は、シリーズ4冊をまとめ買いしてしまいました。うむ、こりゃ、失敗でしたね。