「茶の本 THE BOOK OF TEA」

茶の本 THE BOOK OF TEA」
岡倉覚三(訳者 村岡博)
岩波文庫
1929年3月10日第1刷発行
1961年6月5日第38刷改版発行
2007年4月5日第105刷改版発行
2019年5月7日第119刷発行

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毎日、せっせと、朝・昼・夕方のウォーキング・・・もう、ウォーキングも飽きてきた。一人、黙々と歩くことにむなしさを感じることもある。なぜか、目標がないこと、他者との接触がないこと。他者の接触は、自粛せよとのことではあるが、すれ違う人と、「おはようございます」だけでも、何だか、ホッとする。


効果的なウォーキング法の新聞記事があった。「インターバル速歩」・・・筋力を上げるウォーキング法とのこと。

『本人がややきついと感じる早歩き(歩幅は+5センチ)と、ゆっくり歩きを3分間ずつ交互に繰り返すウォーキング法。1日5セットで合計30分、週4日以上やると、「5か月で体力が最大20%向上する」』


 普通に1日1万歩を歩いても、筋肉はほとんど増えないそうです。筋肉を傷めず筋力をアップするには、インターバル速歩がお薦めとのこと。なお、なぜ、3分間か?というと、「大部分の人がこれ以上は継続するのが困難と感じるから」だそうです。


 そこで、今、ウォーキングの目標は金力向上、いや、筋力向上です。このウォーキング速歩を意識しながら、ウォーキングに精を出していますが、・・・始める時期が、まずかった。すでに、暑くなってきて、コロナより熱中症が心配。5か月続くかな?


 みなさん、変なおじさんが、竹の杖をもって、大股、速足で公園を歩いていたら、それは、ぼくかもしれません。


 それより、免疫力アップのため、カテキン豊富な「お茶」を呑んでいる方がいいかも。ということで、「茶の本」。この本、みなさん、日本史の教科書でタイトルは知っていますよね。でも、読んだことはない。そういった本は、ぼくも、たくさんあります。

 
岡倉覚三というより、岡倉天心のほうが記憶にあるでしょう。日本の美術界の権威で、東京美術学校校長のあと、渡米して、ボストン美術館で東洋美術の啓もう、そのころ、「茶の本」を英文で著述し、諸外国で翻訳され、その後、岩波で日本語の訳本となった。90年前に発行され、2019年に増刷されているという驚きの本ですね。


この本は、全7章から構成されており、茶の歴史、茶室、花、茶の宗匠、さらに芸術鑑賞にまでいたる。「茶」といえば、千利休ですが、たしかに、千利休によって、茶室という建築物が建てられ、茶の湯の儀式が完成したらしいです。


そもそも、「茶」は、中国においてはじまり、禅の儀式との関係が深く、最澄が、種を持ち帰り、叡山に埋めたのが日本での始まりらしく、西暦800年頃のことです。

『僧らは菩提達磨の像の前に集まって、ただ一個の椀から聖餐のようにすこぶる儀式張って茶を飲むのであった。この禅の儀式こそはついに発達して十五世紀における茶の湯となった。』

 
 「お茶」にも興味はありますが、岡倉天心には、「東邦の理想」「日本の目覚め」という著述があり、とくに「アジアは一つ ASIA is ONE」という句が、大東亜共栄圏の軍事思想に利用されたことは、つとに、これもまた有名なことです。そのうち、これも、読んでみようかな。