「流浪の月」

「流浪の月」
凪良 ゆう
創元文藝文庫
2022年2月25日初版

 

ハーモニカ ハーモニカは、大きく分けて、ブルースハーモニカ、クロマチックハーモニカ、複音ハーモニカに分類されるらしい。そのうち、初心者向けは、ブルースハーモニカとのこと。

 

今、世界の合言葉は、「NO WAR PLEASE」です。

 

指の具合が、ちょっと、良くなったと思って、ウクレレを弾いてみたら、なんと、「元の木阿弥」でした。こりゃ、キッチリ、治さないとだめですね。


そこで、指を使わない楽器・・・ハーモニカを買いました。えっ、小学生のとき以来。まあ、すこしは、吹けるだろうと思ったら、大間違いのコンコンチキでした。


ブルースハーモニカは、穴が10個、ひとつの穴で吹き吸い2個の音があり、合計20個の音が出せます。そう、構造上は、出せます。


音域は3オクターブあり、ベンド奏法(吹き方で音を下げる奏法)で無い音を出すこともできます。あくまで、構造上はできることになっている。


さて、早速、教則本を見ながら、まず、音の確認・・・うむ、音は出るが、ウクレレと同じで、ビビリ音(ぼくは、こう呼んでいる)で、音が安定しない。要するに、他の音が混ざっている。


なぜ、10個の穴を吹いたり吸ったりで、違う音が出せるのだろうか???子供の頃には疑問に思わなかったが、今、その不思議に感動しています。しかも、大きな口で小さな穴に息を吹きかけて、一つの音しか出さないようにする。


これも、結局、練習するしかありませんね。


と、いうことで、余談はここまでで、今年、たぶん、面白い小説の1番です。


凪良ゆうさん、初めて読みました。BL小説(boys love)では、たくさん、出版されているようです。面白いはずです。2020年本屋大賞受賞作でした。


公園で19歳の文は10歳の少女、更紗と出会い、家に帰りたくないという更紗を自分のアパートに連れて帰ります。そして、2か月、文と更紗は、自由な時間を過ごしますが、世の中は、行方不明の少女の事件として報道され、大騒ぎ。


やがて、動物園で文は誘拐犯として、逮捕されます。それから、15年、文と更紗は、別々の人生を歩み、あるとき、偶然に、再会しました。15年間、文は、幼児性愛者の烙印を押され、更紗は、かわいそうな女の子として好奇の目が痛かった。


しかし、15年前の2か月に時間は、本人たちしか知らない。世の中は、青年と少女がマンションで2か月生活していたという事実だけで、いろいろ想像をするが、ほんとのことは、二人しか知らない。

 

『みんなに訴えたいことがわたしにはあった。
・・・文はおかしなことはなにもしなかった。
・・・文はとてもやさしい人だった。
けれど訴えるほど哀れまれた。まるで負けが確定したゲームに強制的に参加させられている気分だ。わたしに残された手段は、反応しないことだった。哀れみも、善意も、常に静かに微笑んで受け流す。』

 

映画化されて、今、公開中です。