つぶやき・・・声明独演会
声明「しょうみょう」とは、
声明「せいめい」ではなく、「しょうみょう」です。仏教音楽。僧侶が、法要の時に、仏典を基にした歌詞に、抑揚を付けて唱える音楽らしいです。
現在では、あまり、聞くことはありませんが、奈良時代から、例えば、東大寺大佛開眼法要などでは、専門の僧侶が歌っていたらしいです。
在家では、御詠歌に変化として、葬式行列などで歌われることがあるらしいです。
ときは、十五夜、満月の夜。
演者は、龍象院住職。
参加者は、龍象院での写経、坐禅会の常連さん。
龍象院の門を入って玄関までが、ライトアップされて昼間とは、まったく、違った雰囲気で、式台まで別世界に入っていくようです。
座敷に入ると、襖を取り払い、縁側のガラス戸も取り払って、お庭に向かって全開放のシチュエーション。
座布団をもって、縁側からお庭に向かって坐るための、席を確保。
やがて、座敷の照明が消えて、いつも見慣れたお庭が、ライトアップされます。ここも別世界のようです。
さて、予定の時間になって、どこからともなく、唸るような低い声が聞こえてきて、声明の序章が始まります。
住職が、お庭に向かって座っている背中側に入場してきて、声明が始まります。その声が、お庭の白壁に響くようです。
一曲、2行14~6文字の教典を、5分ぐらいかけて、ゆっくり唸るように唱えていきます。5曲ぐらい聴いたのか?ぼくは、時には目を開けて、ライトアップされたお庭を見、ときには、瞑想して、耳を澄ます。
坐禅の時とは、また違った心持ちを体験します。
最後に、参加者全員で、般若心経をお唱えして、声明独演会の閉幕です。
1時間程度の「声明独演会」でしたが、おそらく、ほんのプロローグ程度だったと思いますが、なかなか、経験できない催しでした。
この会を企画、準備された住職に感謝です。